• "ナポレオン"(/)
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  1. 伊勢市議会 1995-03-01
    03月06日-02号


    取得元: 伊勢市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-14
    旧伊勢市 平成 7年  3月 定例会     伊勢市議会会議録一 開議の日時及び場所   平成七年三月六日 午前十時二分   於 伊勢市議会議場一 散会の日時   平成七年三月六日 午後三時三十七分一 出席議員及び欠席議員の氏名 出席議員二十八名    一番   宿 典泰君    二番   中村 清君    三番   中村 康君    四番   児山武久君    五番   杉浦宮雄君    六番   森下隆生君    七番   松浦美佐子君    八番   池田ミチ子君    九番   中村豊治君    十番   大西正孝君   十一番   中川力夫君   十二番   森本幸生君   十三番   山下真美君   十四番   二見 澄君   十五番   中田松生君   十六番   馬瀬昌之君   十八番   浜田耕司君   十九番   中西孝一君   二十番   岡野侃司君  二十一番   森本 馨君  二十二番   中野泰男君  二十三番   中村義之君  二十四番   中山一幸君  二十六番   多田 敏君  二十八番   豊田喜冨君  二十九番   中川 堯君   三十番   浜口秀也君  三十二番   国府保幸君 欠席議員一名  三十一番   中西 薫君一 説明のため出席した者  市長      水谷光男君  助役      河俣平男君  収入役     鈴木善裕君  企画振興部長  高嶋 巌君  総務部長    宮間松生君  市民生活部長  荻田政視君  福祉保健部長  佐藤幸司君  産業部長    西井道隆君  建設部長    小川斌夫君  病院事務部長  小林良男君  水道部長    神田勇二郎君  消防長     三浦登美男君  福祉保健部次長 中西忠郎君  病院事務次長  田畑勝好君  消防本部次長  石川安弘君  建設部参事   永井光邦君  建設部参事   稲垣 寿君  人事課長    長岡克之君  企画広報課長  阿形次基君  振興開発課長  樋口武久君  総務課長    佐之井久紀君  財政考査課長  村田 毅君  清掃事業課長  中山雄次君  長寿障害課長  山田直亨君  保健センター          石原正博君  所長  商工労政課長  鈴木 聡君  土木課長    鈴木市郎君  河川排水課長  西出孝一君  消防本部          酒徳正明君  総務課長  清掃事業課          山川和年君  副参事  商工労政課          為井 宏君  副参事  嘱託員     吉村行弘君  嘱託員     杉山八弥君  教育委員会          藤田 導君  委員長  教育長     向井孝治君  教育次長    杉木 仁君  学校教育課長  大藪記三君  監査委員    久田和生君一 会議録に署名する議員の氏名   十四番   二見 澄君   十六番   馬瀬昌之君一 議事日程 第一 議案第一号   平成七年度伊勢市一般会計予算外二十七件一括 第二 議案第二十九号 伊勢市土地開発公社定款の変更について 第三 議案第三十号  市有財産の取得について 第四 議案第三十一号 市有財産の取得について 第五 議案第三十二号 市道の路線の廃止について外一件一括    平成七年 第六         核兵器全面禁止廃絶国際条約締結を求める意見書採択に関する請願    請願第一号一 本日の会議に付した事件 一 平成七年度伊勢市一般会計予算 一 平成七年度伊勢市国民健康保険特別会計予算 一 平成七年度伊勢市老人保健医療特別会計予算 一 平成七年度伊勢市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算 一 平成七年度伊勢市福祉資金貸付事業特別会計予算 一 平成七年度伊勢市まちなみ保全事業特別会計予算 一 平成七年度伊勢市公共下水道事業特別会計予算 一 平成七年度伊勢市土地取得特別会計予算 一 平成七年度伊勢市病院事業特別会計予算 一 平成七年度伊勢市水道事業会計予算 一 平成六年度伊勢市一般会計補正予算(第五号) 一 平成六年度伊勢市国民健康保険特別会計補正予算(第二号) 一 平成六年度伊勢市老人保健医療特別会計補正予算(第二号) 一 平成六年度伊勢市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市まちなみ保全事業特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市公共下水道事業特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市土地取得特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市病院事業特別会計補正予算(第一号) 一 平成六年度伊勢市水道事業会計補正予算(第二号) 一 伊勢市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動用自動車の使用の公営に関する条例及び伊勢市の議会の議員及び長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部改正について 一 伊勢市部課設置条例の一部改正について 一 伊勢市職員の勤務時間及び休暇に関する条例の全部改正について 一 伊勢市職員退職手当支給条例の一部改正について 一 伊勢市災害援護基金の設置、管理及び処分に関する条例の制定について 一 伊勢市国民健康保険条例の一部改正について 一 伊勢市立伊勢古市参宮街道資料館の設置及び管理に関する条例の制定について 一 伊勢市消防団条例の一部改正について 一 伊勢市土地開発公社定款の変更について 一 市有財産の取得について 一 市有財産の取得について 一 市道の路線の廃止について 一 市道の路線の認定について 一 核兵器全面禁止廃絶国際条約締結を求める意見書採択に関する請願一 会議の要領 ○議長(国府保幸君) ただいまから市議会定例会の継続会議を開きます。 本日の出席者は二十八名であり、議員定数の半数以上であります。よって、会議は成立いたしております。 伊勢市議会は、多年市政のために尽力し、さきに副議長の要職につき、またしばしば常任委員会委員長特別委員会委員長の重責を務められた西村栄治君の長逝を哀悼し、黙祷を捧げます。 議場に御参集の皆様は、御起立をお願いいたします。 黙祷を始めます。     (黙祷) ○議長(国府保幸君) 黙祷を終わります。御着席願います。 本日の会議録署名者並びに議案等説明者は、前回決定あるいは御報告申し上げたとおりであります。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。 それでは、会議に入ります。 日程第一、「議案第一号平成七年度伊勢市一般会計予算」外二十七件一括を議題といたします。 質疑に入ります。 発言通告が参っておりますので、順次許可することにいたします。……それでは、十六番馬瀬君 ◆十六番(馬瀬昌之君) おはようございます。 厳しい冬を耐え抜いて、万物がもえ出る三月、大自然の鼓動は、一瞬の休みもなく、希望の春へと変化し続けていますが、一方では、このたびの阪神大震災で五千四百人余りの方々がとうとい犠牲となられ、またいまだに不自由な避難場所での生活を余儀なくされ、先々の見通しのない中で日々を送っておられる十数万人の人々に思いを寄せるとき、胸が締めつけられる思いであります。一日も早く復興が進み、新しい安穏な生活ができますよう、祈らずにはおられません。 このたびの阪神大震災に対しましては、いち早く市長が先頭に立って、消防、病院、水道を初め、各部局の精鋭の方々が不眠不休で救援活動に徹せられたことに、本当に御苦労さまと、心より敬意を表させていただきます。 このたびの大震災は、戦後五十年我が国が歩んだ歴史と二十一世紀を迎える私たち人間に大自然が示した大いなる教訓であると私は心に期しております。 議長のお許しをいただき、会派、公明を代表いたしまして、「議案第一号平成七年度伊勢市一般会計予算」並びに市長の所信表明について、大要五項目についてお尋ねいたします。 初めに、伊勢市の防災体制についてお尋ねいたします。 地域の人々は、伊勢市でこのたびのようなことが起こったらと、不安を募らせています。第一に初動体制、情報収集、伝達システム、安全な避難場所と、地域の皆さんには避難場所が明確に徹底されているのでしょうか。避難場所の機能、飲料水、非常食の確保など、救急体制、消防体制について、連日市内の各所で防火用水、防火井戸の総点検を実施されておりますが、また避難場所として活用される市内各方面の公園が不足しているなど、防災体制の強化確立について万全を期していただきたく、市長の強い御決意のほどをお尋ねいたします。 次に、まつり博の跡地活用についてお尋ねいたします。 当局初め祝祭博特別委員会の方々には、大変御苦労を願うことでありますが、県では、サンアリーナの活用を考え、「伊勢志摩であい交流スクエア」なる土地利用計画を考えているようですが、県より具体的に市長は詳細な相談を受けているのですか。伊勢市として苦労してつくった貴重な土地だけに、伊勢市百年の大計に立って、日本全国から眺めて、伊勢市の立地条件を十分熟慮していただきたく思います。 世界に開かれた新しい日本の玄関、関西国際空港と、近く着工される中部国際空港の中間に位置し、国が計画している太平洋新国土軸構想と伊勢湾口道路と東海道、南海連絡道路との一大接続点に位置し、国際集会都市として、中部経済圏をも視野に入れて計画していくならば、重要な使命を果たすべき土地であると思いますが、市長は、跡地利用計画についてどのような御構想を持っておられるのか、お考えをお示しください。 次に、二十一世紀を展望して、伊勢市の都市基盤整備についてお尋ねいたします。 近い将来、地方分権とともに地方の市町村合併をも視野に置いて、広域環状道路の整備について、市長初め関係者の皆々様の御協力と御尽力により、伊勢自動車道並び伊勢二見鳥羽ラインの開通と国道二十三号線の四車線化が実現し、いよいよ本格的に広域環状道路を整備せねばならぬときが来ました。国道二十三号線より市内への南北幹線である秋葉山高向線が着々と実現に向かっていますが、一方、市内中心部より北に向かって、県道宇治山田港伊勢市停車場線と県道大湊宮町停車場線の整備が遅々として進まず、国道二十三号線の各交差点での慢性的渋滞で、経済活動にも支障を来しております。特に大湊への幹線道路は、一路線しかありません。しかも、三十六・七メートルの港橋一本で結ばれているだけに、万が一災害でも発生したならば、陸の孤島ともなりかねない状況であります。大湊の人々の生命の安全を考えるとき、早急に他にアクセス道路を考え、実施しなければなりません。緊急かつ重大な問題であります。幸いにも、お隣の御薗村では現在、県営ふるさと農道と上条二号線が、幅員五・五メートルで約三キロ整備されております。大湊のみどり苑の対岸まで来ているのですが、防災の視点と経済活動の観点から、大湊、西の川地点に橋をかけて、アクセス道路としてぜひとも実現させたいと願っておるものでありますが、水谷市長の公約である「安全・快適・便利なまちづくり」の立場から、市長のリーダーシップと決意をお聞かせください。 次に、市内の浸水排水対策についてお尋ねいたします。 我が伊勢市の市街地のほとんどが海抜数メートルと、勢田川一本しかないという宿命的な浸水の歴史があります。特に昭和四十九年の七夕豪雨は、忘れ得ぬ災害でありました。「災い転じて福となす」とのことわざどおり、以来関係者の御努力、御尽力により、勢田川改修事業と浄化も大部分が推進されました。だが、船江、檜尻方面と勢田川右岸地域の問題が残されております。平成五年に市内全域の雨水排除計画の抜本的な見直しを実施すると聞いていますが、その後、倉田山都市下水路と檜尻川の河川改修計画については、現在どのようになっているのか、お伺いいたします。 最後に、伊勢市の高齢化対策についてお尋ねいたします。 先日、奥さんに先立たれた、ひとり暮らしをしているある高齢者の方が、家事に悪戦苦闘し、特に食事づくりに苦労しながら、今が人生の中で一番貧しい食事をしていると感じ、やり切れなく、わびしくなった、今まで一体何のために生きてきたのかと、ぽつりと話してくれました。これが、私たちが望む高齢期ではありません。 高齢期というのは、ゴールデンエージ、つまり沈む夕日が一層輝きを増すようなものであるべきと、私は考えます。かけがえのない一人一人が大切に扱われ、ともに生き、互いに支え合う、地域社会を私たちの力でつくり出すことが、満足して一生を終えることになると思うのであります。ここに行政の最大の課題があるのではないでしょうか。 新ゴールドプラン実施に当たって、伊勢市の現状について、老人ホーム、特別養護老人ホームの需要がますます増大し、介護システムの拡充が望まれますが、今後介護を必要とする潜在的な人数の把握と、在宅介護支援、二十四時間体制の確立と地域連帯の福祉活動の啓発など、今後の在宅福祉と地域ケアをいかにあるべきかを真剣に考えるときが来ていると思います。 古代中国の兵法家、呉子の言葉に、「兵を用うるの害は、猶予最大なり」との教えがあります。市長の高齢化対策に対するお考えをお聞かせください。 壇上での質問は以上で終わりますが、答弁のいかんによりましては、自席より再質問をさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 馬瀬議員の数点のお尋ねにお答えを申し上げます。 最初に、防災対策についてでございますが、まず初めに、議員御指摘のように、このたびの阪神・淡路大震災は、全く想像を絶する大災害でございまして、亡くなられた多くの方々、被災された多くの皆様方に、謹んで哀悼とお見舞いを申し上げますと同時に、今なお二十二万人に及ぶ多くの皆様方が、この寒空の中、不自由な避難生活を余儀なくされております。一日も早く平穏なもとの生活に戻られますように、また復興が一日も早く進みますように、お祈りせずにはおられません。 それでは、御質問にお答えいたします。 本市の防災体制の現状は、昭和三十八年に伊勢市防災計画を定め、毎年修正を加えながら、種々検討をしてまいっております。 まず、お尋ねの初動体制でございますが、県下に気象業務法に基づきます注意報が発令され、市内にその影響があると考えられます場合には、災害応急対策に関する初期協議を開催し、必要とあれば、災害対策本部を設置し、準備体制として第一配備をとることといたしております。 また、警報が発令されたとき、あるいは東海地震に関し大規模地震対策特別措置法に基づく警戒宣言が発せられたときなどには、警戒体制としての第二配備をとるものでございまして、大規模な災害の発生が予想され、または発生した場合には、直ちに職員全員によります非常体制としての第三配備に移行するものでございます。 非常時の対策といたしましては、非常食糧、毛布、給水用ポリ容器、非常用飲料水袋水防用資機材を備蓄するとともに、市内に耐震性防火水槽百トンを七カ所、四十トンにあっては五十九カ所に整備し、応急対策に備えております。 一方、避難所につきましては、小中学校等の公共施設を中心に八十四カ所を指定し、毎年「広報いせ」に登載しますとともに、市民便利帳「くらしのガイド」に掲載し、市民に周知を図っているところでございます。今後、公園等震災に対します避難地につきましても、早急に検討してまいりたいと考えております。 また、市民の防災意識の啓発につきましては、「広報いせ」での啓発を初め、防災関係機関、自治会等の御協力をいただきながら、実施をいたします東海地震を想定した総合防災訓練での市民啓発に努めているところでもございます。 なお、防災訓練につきましては、従来本庁管内で実施をしてまいりましたが、より多くの市民の皆さんの御参加、啓発を図ることから、昭和六十年度から北浜地区で開催以来、隔年ではございますけれども、各支所単位で実施させていただき、住民意識の高揚に努めているところでございます。 しかしながら、今回の阪神・淡路大震災を顧みますと、反省すべき事項も数多く問題提起されてまいりましたので、今後できる限りの対策を講じてまいりたいと考えております。 その内容といたしましては、今議会で御審議をお願いいたしておりますが、一つは、飲料水の重要性から、地域性を考慮の上、市内二十カ所に井戸を設置することといたしておりますし、緊急用浄水装置を五台配備いたします。また、給水タンクも、一基ではございますが、増設いたします。 二つ目には、備蓄関係としまして、乾パン九千食、毛布七百枚、工事用シート四百枚を備え、三つ目としましては、避難所の照明灯の電源を確保するために、非常用発電機四十台を予定しております。 四つ目としましては、消防救急体制では、化学消防ポンプ自動車を購入しますとともに、四十トン耐震性防火水槽を二基増設いたします。 五つ目としましては、機動力の充実を図るため、防災車両を購入のほか、携帯電話機につきましても、整備することといたしております。 六つ目としましては、被災住民の生活を維持するために、災害援護基金を設置しますとともに、伊勢市防災計画を全面的に見直すことといたしております。防災計画の見直しにつきましては、国の防災基本計画、県の地域防災計画との整合性を図りながら、市の地勢等を考慮しながら、危機管理体制初期救助体制、輸送計画など、全面的に見直すよう、全庁的に指示をしたところでございます。特に中心施設、交通機関の途絶時における職員の動員体制につきましては、自主的な参集基準を明確にし、災害の初期における市の対応に遺憾のないよう、十分検討していく考えでございます。また同時に、市民に対しましても、自己防衛意識を持っていただけるように、啓発に努めてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、今回のような大震災は、あってはいけませんけれども、これに備えまして、今後の防災対策には十分意を用いていきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 続きまして、まつり博跡地利用に関してのお尋ねにお答えをいたします。 跡地利用にかかわりますポテンシャルにつきましては、二十一世紀をにらんだ伊勢は、日本の中央部に位置し、また国際ネットワーク形成による国際拠点としまして、中枢となり得る地域であると考えております。 一方、現在あの跡地にはサンアリーナが既に供用されており、これらの有効活用を図るため、早急に補完施設の整備を進めなければなりません。幸いにしまして、去る一月二十七日、世界祝祭博特別委員会委員長を初め委員の皆様や議長の御協力を得まして、知事と会談する機会が得られました。知事の考え方は、市の了解が得られるならば、サンアリーナ周辺地域を県で購入して、まつり博の理念を引き継ぎ、これを発展させる意味から、仮称ではございますけれども、「伊勢志摩であい交流スクエア」と位置づけて、県で整備を行う。駐車場やまつり博記念庭園のほか、コンベンション機能が果たせるような研修機能、観光リゾート情報発信機能、伊勢にふさわしい歴史、文化の発信機能等の整備を進める。そのための調査費を平成七年度予算に計上するとのことでありましたことは、さきの二月十五日に開催いただきました全員協議会で御報告を申し上げ、御了承いただいたとおりでございます。 申し上げるまでもなく、御指摘のように、まつり博跡地は伊勢にとりまして大変貴重な財産であり、その有効活用は、整備を急ぐもの、また中長期的に整備を要するもの等がございますが、二十一世紀を見据え、十年後、二十年後の伊勢市活性化の起爆剤になり得ることが極めて重要であります。このため、現在、専門的知識を有する自治省の関係団体の財団法人地域活性化センターに委託し、県、市並びに議会の御意見を参考にしながら、土地利用計画策定を急いでいるところでございます。 いずれにいたしましても、この機を逸せず、そしてこの地の有利性を最大限に生かし、まつり博跡地の利用につきましては、議員の御意見を十分参考にさせていただき、東西の玄関として、また中部経済圏の一翼を担う都市の形成を目指していかなければならないと考えております。 そして、このことが私に課せられた重大な責務でありますので、懸命に努力をしてまいりたいと考えておりますので、今後一層の御指導をお願い申し上げます。 続きまして、都市基盤整備について、広域道路網の整備についてのお尋ねにお答えいたします。 広域道路網整備につきましてお答えします。国道二十三号宮川インターチェンジから県道大湊宮町停車場線のうち、御薗村の区間約三千七十六メートルにつきましては、平成二年度に事業に着手され、一部区間約千六百五十六メートルが本年、平成七年度に完成する予定となっております。 また、伊勢市区間につきましては、平成五年度に事業に着手し、現在鋭意進めているところでございます。 議員御指摘の大湊町への幹線道路は、県道大湊宮町停車場線の一路線しかなく、また橋も一つしかありませんので、住民の都市生活の上から、また経済活動の上から見まして、今回の兵庫県南部地震の災害を考えますとき、他にアクセスルートを確保しなければならないと考えております。 この問題につきましては、御指摘のように、御薗村との道路整備との関連を図りながら、取り組ませていただきたいと考えておりますし、この点、かねてから地元の大湊町からの強い御要望もあり、過日私も県に陳情いたしてまいったところでございます。 これまで、遷宮、まつり博を焦点に、道路網の整備を積極的に進めてまいりました。おかげをもちまして、伊勢自動車道伊勢二見鳥羽ラインの供用開始、国道二十三号線の完全四車線化整備が終わりましたのを機に、次のステップに向けての交通計画を策定する必要から、総合交通体系調査の実施を国、県にお願いしてまいりました。 幸い、陳情の趣旨を国、県でも理解され、平成七年度から実施していただける見通しとなりましたので、伊勢市の負担分について、新年度予算に款土木費の委託料として予算計上をさせていただいているところでございますので、御協力のほどをお願い申し上げます。 なおまた、この調査は、伊勢都市計画区域の主要地点で、一般交通量調査を実施することにより、交通体系の課題や問題点を解析しようとするものでございます。 その解析結果に基づきまして、当都市圏の将来交通量需要の予測を行い、総合交通体系や街路樹の変更計画を樹立いたしたいと考えております。この際、議員御指摘の防災にも十分配慮した計画を立ててまいりたいと考えております。 次に、浸水対策に絡みまして、倉田山都市下水路の現状、檜尻川の河川改修についてのお尋ねにお答えいたします。 本市の市街地は低地に位置するために、流末に当たる勢田川の水位により、常に浸水の被害を受けやすいという宿命的な土地条件がございます。 市街地の浸水解消を図るため、勢田川の改修促進を国に強く働きかけますとともに、内水排除に努力をしているところでございます。 内水排除対策といたしましては、都市下水路事業により、北部幹線、中部幹線が完了し、現在、大湊第二都市下水路岩渕幹線都市下水路、及び新たに倉田山都市下水路の整備を進めているところでございます。 倉田山都市下水路は、古市町地内のテニスコート付近から、向山学びの郷を含め、黒瀬町勢田川までの百二十六ヘクタールを受益区域として、平成五年八月に都市計画決定し、同年十月に事業認可を得て、事業に着手いたしました。 全体計画を申し上げますと、計画流量は毎秒約十七・八立方メートル、ポンプ場の面積は四千百平方メートル、縦軸斜流ポンプ千五百ミリメートル三台、九百ミリメートルを一台設置することとしております。幹線下水路の延長は二千八百メートルで、総事業費は約五十九億円でございます。 現在までの主な進捗内容といたしましては、平成五年度に放流渠の用地買収、面積約百十平方メートルと地質調査を実施し、平成六年度におきまして、ポンプ場の用地買収、面積約四千百平方メートル、及び基本設計を行いました。平成七年度にはポンプ場の詳細設計と、当面の排水対策とし、排水樋管の改良を予定しております。 次に、檜尻川改修につきましては、平成五年四月に一級河川檜尻川として指定を受けたことによりまして、三重県が事業主体となり、小規模河川改修事業で事業に着手していただきました。内水排除を考慮した河川計画を策定するため、平成六年度に地形測量を実施していただいているところであります。また、勢田川合流点へ設置予定されている排水機場の計画に必要な調査を建設省において実施していただくことになっております。 檜尻川流域の内水排除計画につきましては、平成三年度において実施いたしました雨水排除計画の見直しの結果をもとに、現在檜尻川改修計画の調査を国、県と進めているところでございまして、檜尻川の河道改修と歩調を合わせ、沿線より事業化を図る予定でございます。 今後ともなお一層、市民が安心、快適に暮らしていただけるような都市づくりの基盤となる浸水対策に一生懸命に努力を続けてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、高齢化社会への対応について、ゴールドプランの現況と見通しについてのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘のように、超高齢化社会を迎えますとき、今日行政の最大の課題は、お年寄りがどのようにして健康で、生きがいを持ってお幸せに暮らしていただくかということであります。 高齢化社会に向かっての対応として、まず、ゴールドプランの実施の現状と今後の取り組み及び介護支援センターの二十四時間体制についてお尋ねにお答えいたします。 本市におきましては、平成五年度に策定しました老人保健福祉計画に基づきまして、平成六年度からハードの面では、特別養護老人ホームの施設の整備や在宅保健福祉サービスの推進のため、在宅総合施設の整備を進めていくものであります。 ソフトの面では、在宅三本柱の充実を図っているものでございますが、まず、ホームヘルパーの充実につきましては、本年度は六名で、三十二名を確保し、ショートステイのベッドは、民間社会福祉法人のお力をいただきまして、間もなく三十床の増床ができますので、目標の五十二床を超え、五十八床となります。また、デイサービスにおきましても、目標は八カ所でございますが、五カ所までの運営となるものでございます。 また、在宅介護支援センターも、七年度から二カ所増加し、三カ所での運営ができることになり、二十四時間を通じての在宅での介護の相談がより充実することになります。 一方、ひとり暮らし老人の方の対策としましては、緊急時に通報できるシステムを拡充していくなり、高齢者福祉対策につきまして、計画どおり推進いたしているところでございます。 次に、在宅福祉についてのお尋ねにお答えいたします。これからの福祉施策は、在宅福祉に重点を置いたサービスが必要であります。議員御指摘のとおり、今後とも在宅でのお年寄りの日常生活を支えるサービスとして、デイサービスを推進し、地域での交流の場を確保するとともに、在宅での生活を維持していくための意識の高揚を深め、地域との連携が図られる体制を整備し、在宅福祉サービスの充実に努めていきたいと考えております。 次に、寝たきりになる前の潜在的人員の把握はどうしていくかとのお尋ねにお答えをいたします。 訪問指導等、寝たきりになってしまった方への対策は、もちろん重要でございますが、寝たきりにならない対策が極めて重要であります。現在、三重県脳卒中ケアネットワーク事業を活用し、寝たきり原因の第一位を占める脳血管疾患による寝たきりになりやすい方の早期把握に努めますとともに、健康診断、日常の健康相談や、家族、民生委員等からの情報をいただきながら、その潜在的人員の掘り起こしを行っておりますが、今後もその把握に一層努め、訪問指導等その防止対策を推進してまいりたいと考えております。 次に、介護技術の普及、介護意識についてのお尋ねにお答えいたします。 ますます進む高齢化に伴い、在宅での介護技術の普及と介護意識の徹底は、大変大切でございます。現在、毎年家庭看護教室を開催いたしますほか、健康、救急、暮らしを考える市民生活展におきましても、家庭看護コーナーを開設し、多くの市民の皆さんに介護の技術を紹介し、その必要性を実感していただいております。また、保健婦、看護婦による寝たきり老人等の訪問指導の場におきましても、介護者や家族に対し、その家庭に見合った介護方法の指導をその都度行い、在宅介護の推進に努めているところでございます。 次に、予防的立場の投資と意識の普及についてでございますが、お元気な高齢者が健康を維持していただくことこそ大切でございまして、そのため各種の健康教育を実施し、健康に対する意識づくりを行っているところでございます。七年度には、新たに「健康いきいき体験教室」を実施する予定をいたしております。今後とも、予防的立場から、これら事業のより一層の充実を図ってまいりますとともに、市民の皆様お一人お一人が、自分の健康は自分で守る等、意識の向上に努めてまいる考えでございます。福祉、保健、医療等、関係機関の連携のもと、さらに努力を重ねてまいりますので、御理解をいただきたいと思います。 以上、お尋ねにお答えを終わります。 ○議長(国府保幸君) ……十六番馬瀬君 ◆十六番(馬瀬昌之君) 今市長さんの方から、私の質問も多岐にわたりましたので、相当幅広く答弁をいただいたわけです。 まず初めに、防災のことについて再度お聞かせいただきたいと思います。俗には「天災は忘れたころにやってくる」、確かに現在はそういう緊張感と、それぞれの中にそういう意識が芽生えておるわけでございます。実際伊勢市においても、忘れてはならぬわけですけれども、せんだっても広報に載っておりましたけれども、約五百年前には、明応七年の大震災のときには、津波で大湊の方がほとんど壊滅状態になったという、大変な災害があったということも、私も知らせていただいたわけでございます。 実際、今市長の方から、初動体制に対する、警報が出たらとか、いろいろなそういうお話が出たわけですけれども、予測のできないような、今回のようなこういうときになったときに、伊勢市の市役所としての指揮、命令系統というのが実際何時間ぐらいで整うものだろうかなと。そういう意味においては、それぞれの居住の場所が違うわけでございますけれども、きちっと指揮者が、たとえ市長が出張しておったと、いろいろな物理的に間に合わぬでも、だれがそれを代理指揮をとるとか、いろいろなそういうものに対してやっていただきたいなということと、実際に市役所に向けて、それぞれの状況で来るわけですけれども、実際幹部職員というのは大体何時間ぐらいで集まれるのかなということを思うわけなんです。 それと、避難場所が約八十四カ所あると、そのように広報には載っておりますけれども、実際今回の経験を通して、市民の方も、避難場所に対する意識は、自分らがどこへ逃げたらいいのかなという、そういうことはできたと思うんですけれども、実際その避難場所自身、そういう機能が即発揮されるのかどうかという不安もあるわけです。そのときに、あらかじめ何らかのものはそういう避難場所に用意されておるのかどうかということ。 それから、避難場所としての公園でございますけれども、台風とか、そういうときは建物で結構なんですけれども、今回のような震災のときになったときには、今伊勢市の中の避難場所として考えられる、集まれるなと思うような、私自身も考えておっても、余り期待ができぬような状況であるわけです。こういう意味において、これはふだんの小さい子供さん方が遊んでいただけるような公園というものも整備していかなければならぬと思うんです。そういう意味において、公園は、伊勢市は不足しているのではないかと思うわけですけれども、その点についてお伺いいたします。 それから、まつり博跡地の問題でございますけれども、県の方はそういう「伊勢志摩であいスクエア」というものを計画されておるわけでございますけれども、実際ここ六、七年前にアリーナができたときに、市長はその席で、私も今聞いたんだといって、大変なけんまくで御答弁されたことも、私も記憶に残っておるわけですけれども、今後このことに関しては十分県との連携をとって、伊勢市が後追いにならないように、当然伊勢市の大事な土地だけに、今後伊勢市自身があの土地を開いたことが、本当に伊勢市の大きな発展の起爆剤になったと、また全国的なそういう伊勢市の位置が、名前だけではなしに、機能的な面においても発揮されるような活用計画をお願いしたいと思うわけです。 次に、道路網のこと、特に大湊の橋のことをお話しさせていただいたわけですけれども、この問題は、非常に大事な問題-大事なという言い方は、ちょっと的を外れる部分があるんかと思うんですけれども、私もある知人に呼ばれて、あの現地へ見に行ったことがあるわけですけれども、少し、昭和二十八年当時ですか、台風十三号のときに、大湊海岸の復旧のためにあそこに橋ができたと。ですけど、その後、伊勢湾台風か何かのときに破れた、そのままになってしまったと。普通、技術的にはまだまだいろいろと研究しなければいかんことがあると思うんですけれども、あそこまで、目の前まで迫っておるだけに、あそこへ橋をかけるということに対して、どんな問題点が残っておるのであろうか。伊勢市としての受け皿、当然工事費としても相当かかると思いますけれども、国とか県の御協力もいただかなければならぬと思うんですけれども、そういう面について。 それから、排水問題については、当局の方も準備万端整えておられるわけですけれども、実際倉田山都市下水路に対しては、相当な受益範囲がある、またそこへ向けて相当な新しくうちを建て増しておるという姿があるわけです。だんだん居住の姿が変わってきておるだけに、その整備というのは急いでいただかなければならぬと思うんです。 それと、檜尻川の問題につきましては、当然隣接の御薗村との協議等もそこにのってくるのではないかと思うわけですけれども、一説仄聞するところによりますと、あの河道を相当広げて、ある意味においては、立ち退き等もその中に含んでおるやに聞いておるわけでございますけれども、そういうことも踏まえて、浸水対策については、万事怠りのないように進めていただきたいと思うわけです。 続きまして、高齢化対策でございます。人生八十年時代、私ももうその予備軍でございますけれども、実際健康を維持していくというのは、やはり地域の交流と、そしてお年寄りの方ができるだけ外へ出る、うちにこもるのではなしに、やはり寝たきりになる前というよりも、地域のそういう情報交換、交流をしながらいくところに、病に打ちかっていく姿が出てくるのではないかと思うんです。そういう意味においては、いろいろと特養とか老人ホームとかいう施設等も要るわけでございますけれども、それでは本当にどこまでいっても切りがないと思うんですけれども、それぞれ在宅というよりも、個人個人がその健康管理をしていきやすいような、そういう啓発活動、またそういう受け皿等についても、やはり市の方が予防的な立場の中で投資をしていっていただくことが大事ではないかと思うわけです。 ある意味において、福祉センターで平成五年に設置していただいたヘルストロンというのは、現在までに約六万人活用されておる、非常にいろいろなところからあそこに集まってきておるわけです。これは、それにかかることも一つのことであるわけなんですけれども、時間を決めてそこに集まってくる、また出てきたことにおいて、またあの人に会えるなという、そういう人的交流も相当健康にいい影響を与えておるのではないかと思うわけです。そういう面で、そこだけではなしに、市内に今後広げていっていただきたいなという希望を、これはあくまでも希望でございますが、しておるわけです。 今後、何といいましても、超高齢化時代を迎えるだけに、いまだ私たちが経験しないような高齢化を迎えるだけに、やはり万端怠りない高齢化対策、確かに一人一人が人生を生き切って、きちっとした形で終わるということ自身を、やはり行政としてもサポートしていくことが大事な課題ではないかと思うんですけれども、その点について再度お願いいたします。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 自席からお答えをいたします。 まず第一点でございますが、「天災は忘れたころにやってくる」ということからお話しされましたが、全くそのとおりでございます。心にいつも刻まなければなりません。伊勢の場合は、明応の大湊の大津波だったと思いますが、壊滅的な被害を受けたという記録がございます。そういうことを踏まえますと、なおさら思いを深くするわけでございます。 それで、そのときの初動体制の問題をどう考えておるかということでございます。指揮、命令系統はどうかということですが、阪神大震災は我々にさまざまなことを、考えも及ばない事態が起こったことを教えて、非常な教訓を覚えておるわけです。まず、あの場合には、初動が非常におくれたと。せっかくの職員も被害に遭って、駆けつけられない。集まった者は、二十五名が必要なのに、五、六人しか集まれなかったというふうな記録がございます。そういうことを受けまして、私ども防災会議でも種々論議をしまして、職員の家から市役所に何分で来られるかということを今調査させておりまして、それを重点にして、第一次、第二次、第三次配備の体制づくりを急いでおるところでございます。何分ぐらいかということですが、歩いて、走ってこられることを原則にして、今それを急がせておるところでございます。 それから、風水害ということは、伊勢湾台風、また四十九年の七夕災害などもそうですが、大体あらかじめ予見ができるわけです。予見ができるのですから、私が不在になることはまずないと思っておりますが、地震は、いつ起こってくるかわかりません。当然私が不在のときにも起こってくることが考えられます。したがいまして、私は災害対策本部の本部長でございますが、副本部長として助役と収入役がおります。私が不在のときには、直ちに機能ができるように、指揮、命令系統にいささかの遅滞がないように、これは指示していきたいと考えております。 続きまして、避難所のことでございまして、避難所で、特に公園は八十八があるが、どうも公園が少ないのではないかというお尋ねですが、現在、八十八の公園がございまして、面積では約四万九千四ヘクタールありまして、一人当たりの面積は四・八平米でございます。しかし、この防災計画では、すべてが防災避難場所となっておりませんから、十分今お説のことを踏まえまして、避難場所の確保ということを十分考えたいと思いますし、今後は公園を緑のマスタープランとして位置づけておりますが、避難場所としても役立つように考えたいと思います。 せっかく避難場所を設けて市は指定しても、住民は十分知らぬのではないかという御指摘でございます。確かにその点ございます。一方的なことでございます。やはり地域住民の皆様方に、この地域の避難はどこかということを十分知っていただくことが大切ですから、そういう広報を一生懸命にやりますし、その前に、各避難場所の現状の点検を十分したいと考えております。 次に、まつり博の跡地についてるる御提言を下さいました。御指摘をまつまでもなく、伊勢市が主体性を持つべきものでございます。他力本願、他力依存であってはいけません。そういう御提言を踏まえまして、ひとつ伊勢市が主導的に、主体性を持ってまつり博の跡地の遺憾なきを期してまいりたいと考えております。 次に、道路網で、特に大湊町の問題でございます。いつ橋ができたかということ、ちょっと申しわけありませんが、私、つまびらかにしておりませんけれども、現在の橋の上流部門に河道の狭いところがあるので、そこらと御薗村との連携がいいのではないかという素人考えで私はおりまして、先日もそういう考えで伊勢の土木事務所の方、県の方にも強く要請したわけでございますが、これにつきましては、御指摘のようにもう少し技術的な面も必要ですので、十分精査をしてまいりたいと考えております。 次に、排水の問題でございます。伊勢市は、先ほど申し上げましたように、水に弱い町、立地条件になっております。したがいまして、浸水、排水対策こそ、まちづくりの基本であると私は考えております。 そこで、一番問題は、檜尻川でございますが、これは、長年の念願でございましたが、伊勢市の力ではどうしても対応し切れないということで、苦慮しておりましたが、幸い一昨年建設省の直轄河川としての指定を受けましたので、これを機に取り組みます。そこで、どういう形かということですが、現在のところ、大体あそこは狭うございます。川がどぶ川のように狭うございますので、それを拡幅して、水が、流量がすっと流れるようにしなければなりません。そうすると、それを受けるのは勢田川でございますから、勢田川の許容容量と檜尻川の許容容量との整合性を図る。それがためには、大体今のところ確定しておりませんが、秒六十六トンぐらいが現在のところ数字ではないかと考えております。それによりまして、川幅を広げます。川幅によりまして、移転をしていただく戸数が決まってくるわけでございます。まだ現在、川幅をどれだけという確定をしておりませんので、御移転をお願いする方の戸数がわかりませんけれども、早く作業を急ぎまして、あの地域の浸水の解除に努力したい、このように考えております。 次に、高齢化社会に対する福祉の問題でございます。これからは、アンケートをとりますと、家族と一緒に住みたいというお年寄りの御希望が多いように聞いております。もっともなことだと思います。これからは、そういうことを考えますと、福祉施設の充実で施設をつくることも大切ですが、より以上に家族で一緒に生活するための在宅介護が大切になってくるのではないかと思いますので、御指摘の面を十分踏まえまして、在宅福祉に一層力を入れるように努力してまいりますので、御理解いただきたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……十六番馬瀬君 ◆十六番(馬瀬昌之君) 今市長の方からるる御答弁いただいたわけです。 防災については、「備えあれば憂いなし」ということわざのとおり、やはり日ごろから万々そういう訓練を怠りなくやっていただいて、十万市民の生命の安全を第一に考えていっていただきたいと思います。 いろいろ多岐に御答弁をいただきましたし、その後細かくについては、また特別委員会等にも出させていただきますので、その席でもう少し詰めてやらせていただきたいと思いますので、以上で結構です。 何としても、これからの二十一世紀に向かう伊勢市の都市基盤、また伊勢市の活性化がより一層進んでいくような手だてを、市長が先頭に立ってやっていただきたいことをお願いいたしまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(国府保幸君) 質疑の途中でありますが、暫時休憩いたします。     (休憩午前十時五十五分)     (再開午前十一時十一分) ○議長(国府保幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続けます。……次に、二十番岡野君 ◆二十番(岡野侃司君) 議長のお許しをいただきましたので、平成七年度一般会計予算編成について、研歩会を代表いたしまして御質問を申し上げたいと思います。 今回の阪神・淡路大地震によりますたくさんの犠牲者、被災を受けられた方々に哀悼とお見舞いを申し上げたいと思います。 私は、市長の所信をるる提案説明でお伺いいたしまして、バブル経済の崩壊以後、いまだ景気の回復は、見通しが悪いにもかかわりませず、多岐多様に予算配分をされておりますし、これは無難に、手がたく、総花的に優等生行政マンのなせるわざと、率直に忌憚なく申し上げれば、そういうことであります。経済の好・不景気の影響と申しますのは、震災以前の経企庁、日銀等の予測は、徐々に明るい兆しがあると発表しておりますが、地方にはどうしても一、二年のおくれがあり、一昨年来、御遷宮、まつり博と、幸い伊勢市は全域にとは申し上げませんが、景気浮揚効果はあったと思うのであります。以後、震災、円高が日本経済に大きなダメージとなることも考えられるわけでございます。 戦後五十年、敗戦国として世界に類を見ない経済発展は、人々に豊かさは満足させたのは事実でありますが、失われたものも大きかったと思うのであります。それはまさしく、心であったように思います。全国各地がこの五十年間、その地域の利便性と豊かさを求めて、先を争って自然を無視し、乱開発にしのぎを削ってきた。物質文明が栄えると、文化が失われるんだと、そして人の心が希薄になるんだと言われてまいりました。ことしこそよい年でありますように、国民すべてが期待を込めて新年を迎えたはずでありましたが、約半月後の一月十七日の未明、思いもよらない場所に、思いもよらない、想像を絶する大地震が発生し、政府はもちろんのこと、全国民が右往左往のパニックに陥って、早くも一カ月半が経過いたしました。 阪神・淡路大震災、被害を受けられた方々には大変申しわけない言い方ではありますが、私も含めて、現代社会に生きる者への自然界からの警告でなくて何であろうかと私は思うのであります。その日まで豊かな生活環境で過ごしていたはずの人が、豊かさはないままにも、ごく普通の生活を営んでいた家族が、一瞬にして地獄の底に引きずり込まれ、亡くなられた方は、昨日五日現在五千四百六十六人、不明者二名と言われております。老若男女三十万にも及ぶ人々が、倒壊家屋から命からがら逃げ出した方、その下敷きになって死亡された方、火災に見舞われ、複合震災に遭われた方、わずか二十秒の自然の強大な力に屈した様子を、マスコミとか評論家、自称文化人たる者がメディアによって連日連夜震災地域、自治体の対応を批判する一面があります。私はむしろ怒りすら感じたのであります。 私も、二月の初め、現地に行ってまいりました。テレビ、新聞で報じられる現状とは、雲泥の差があり、その悲惨さたるや、特に長田区の複合災害を受けたところはまさしく戦時下の焼け野原で、御自身の家があったと思われる場所に、ただ茫然と、うつろな目でたたずむ老人、瓦れきの上に供え物がある場所で黙々と家族が何かを探し合う姿、崩壊した我が家を離れ、避難所生活を送る人たち、引き裂かれた家族の悲惨さをこの目で直視し、もし人間があの地震の力に対抗しようとしたら、現代社会では不可能で、もし可能にしようとすれば、例えば伊勢市と考えたとき、建物の制限、すなわち約三万戸と言われる個人家屋を三分の一ぐらいにしなければならぬ。学校、病院等高層建築、あるいは公共施設の建築強化、道路の拡幅と、私的財産への介入、膨大な防災設備、個人も行政もはかり知れない経費負担の増大につながるのではないでしょうか。それでも防ぎ切れないのではないかと思います。 自然災害の恐怖、五年前、九州島原雲仙普賢岳の火砕流災害、北海道奥尻島津波災害、釧路、東北八戸と、近年地震災害は日本列島に頻繁に起こっている中で、今回の震災は、日本の中で最も進んだ都市構造を構築し、ハイセンスな近代都市、神戸を筆頭に、西宮、芦屋、宝塚、川西、淡路と、兵庫県有数の関西の資産家が多く住む地域に、まさかが現実の姿であります。 そこで、市長は提案説明でも、伊勢市から情報を発信したと言っておられますように、私は今回のこの被害は、約十兆円と言われておるわけでございますが、政府の予算対応といいますのは、六年度補正で一兆二百二十億がようやく可決されたものの、復興予算措置に四苦八苦しております。建設国債を出そうとか、あるいは復興基金、あるいは赤字国債の発行、最後には消費税のアップ、あるいは宝くじを発行しようと、政府の対応は口先ばかりではなかろうかと思うのであります。 私は、今回の震災につきまして、先ほども馬瀬議員もおっしゃってみえて、市長も御答弁をされておりましたように、水害とか台風とか、そういうものはある程度の予測がつくと思うのでありますが、この地震というものだけは、絶対に予測のできない、いろんな学者の方々が予知機能を何とかしようということで努力はしてみえると思いますが、私は不可能に近いのではないかと思うのであります。 伊勢市の救援物資を搬送していただいた総務関係の方や、あるいは飲料水を持って運んでくれた水道課の方、特に消防職員に至っては、連日連夜、本当に不眠不休の救済に邁進していただきました。私は、今回の震災が、最近日本全国に蔓延しておるといいますと、語弊はございますが、どうしても人と人とのつながりが希薄になる時代であります。そのときに、古きよき日本の隣保、あるいは隣組という一つの人間関係が、被災された方々の中に少しは戻っていったいい面も出ていったと思うのであります。 アメリカに連邦緊急管理庁、FEMAという一つの組織があるそうでございまして、昨年、ロサンゼルス、ノースリッチにおきますあの大震災をいち早く、的確に掌握して、その初動体制のすばらしさを見せつけておったのでありますが、日本の今回の初動体制の遅さというのは、確かにいろんな方々から御批判はあろうかと思いますが、私は正直に申し上げて、この伊勢市で今それが起こったらとしたら、私はやっぱり右往左往しただろう、そして市民の皆さんもそうなるだろうと思います。よく防災の日に静岡県とかいろんなところで、みんなが本当にサイレンとともに訓練を行いますときに、手をつないで、そしてみんなで避難所に参ろうという訓練は行っております。また、ぐらっときたら、火を消して、あるいは電気のスイッチを消してというふうな訓練は行っておりますが、今回のようなあのわずか二十秒の大震災が起こったときに、そういう初動訓練の模様は絶対に不可能だというふうに私自身も考えております。 そういうときに、アメリカの連邦緊急管理庁の対応がよかった、なぜあれをやらなかったかと、よくマスコミ、あるいはいろんな方々がおっしゃっておりますが、私に言わせれば、昨年政府も恐らく国会議員さんも、いろんな方々があの現地に行って、その模様をわかっておったはずだと思うのであります。今になって、あの事故が起こったから、震災が起こったから、なぜあれを早くやらなかったかというのは、私はいかがなものかと思うのであります。 こういういろんな問題があります中で、本当に現地を見て私は感じたのでありますが、今日本の国でみんなで手をつなぎ合って、一つの大変な地域を助け合っていこうという一つの考え方が起こって当たり前であろうかと思うのであります。ただいまから申し上げますことは、大変難しいことでありますし、市長の御決断というのはなかなか難しいかもわかりませんが、先ほども申し上げましたように、市長が何かにつけて心のふるさと、この伊勢の町から情報発信をしていくんだというのなら、今回のあの約十兆円という予算措置をしなければならないことに国の方が四苦八苦しておるわけですから、例えば予算の仕組みといいますか、国と地方自治体の仕組みといいますのは約七と三、国税に入りまして、それから地方に戻ってくるのが大体七対三ということで、七あるわけですから、これは財政の方の考え方ですから、なかなか難しいと思いますが、今年度の国の予算は、七年度は七十兆強なんです。 その中で、単純に物事を考えたときに、仕組みとして、地方自治体、日本全国、都道府県から市町村まで含めて約三千三百の地方自治体があるわけですから、私はその三千三百の地方自治体に戻ってくる地方交付税とかいろんなものがあるわけですが、その三対七ということは、四十九あるいは四十兆円ぐらいが返ってくるんだろう。その中で、もちろん扶助費といいますか、消費的な経費は、これはそれぞれの市町村あるいは都道府県でいろんな形で皆さん方の生活あるいは命を守っていくためにつかわれる経費ですから、それは除いたとしても、建築、あるいは工事、そういうような投資的経費の中から、私はあの十兆円強と言われます阪神・淡路、あの地域に早く投資をしていかなければ、日本の国の大動脈的な神戸の町、あるいは関西の物流センターといいますか、神戸港にしても大変な被害を受けているわけですから、そういうところに早く予算措置をしたらどうか。赤字国債といいますのは、後々ずっと引っ張ってくるものです。そして、消費税のアップ、これによって消費税をアップしなければいかんという考え方は私はないので、はっきり申し上げたら、日本の総理大臣がみずから、地方自治体、全国民に対して、今年度一年、ひとつ皆さん辛抱してください。十兆円強は、あの阪神大震災に一つの予算措置をいたしますから、地方の方々、しばらく御辛抱いただきたいというのが、内閣総理大臣が本当は言うべきだと思うのでありますが、いまだにその発言はありませんから、私は、伊勢の市長がここから情報発信をしていく土地だというのなら、伊勢の市長みずからが各地方自治体三千三百に一つの呼びかけをしていったらどうだろう。 恐らく伊勢市でも、いろんな意味で、今回の経費は、あるいは皆さん方の税金は使われていくんだと思いますが、個々に節別の予算額調べだけを見せていただいても、工事請負費というのが約五十億強あるんです。私は、例えばの話、あの黒瀬の向山に建てます生涯学習センターが一年おくれても、私は市民の皆さん方の命にかかわることは絶対にない。あるいは、道路が、舗装がしなくても、一年おくれたぐらいでは、皆さん方の命にかかわることはない。それぐらいの気持ちを、ひとつ市長みずからが市民の皆さんにお訴えして、そして全国に向かって市長みずからがそれぐらいの気持ちで今回の大震災を、いつ自分のところに来るかわからない、もし来たときには、みんなが助け合っていく社会をつくらなければいかんのですから、いい機会だと思いますので、市長にそのことのお考えをひとつお聞きいたしたいと思います。 今回御質問をさせていただくにつきましては、大変私的なことになろうかとは思いますが、二十五番の席にきょうは花が飾ってございます。私と大変長い間、先輩でありましたし、盟友でありました西村栄治さんが突然御逝去された。そして、この席には今花が飾って、西村さんの顔が見えないということは、私にとって本当に心から悲しいことであります。今回質問させていただくにつきましても、西村さんと十分一緒にお考えをさせていただいて、最後の質問をさせていただこうと約束をしておりましたが、今回このようなことになってしまいましたので、私も大変まとまりがならずに、きょうは、今回の質問を中止させていただこうかなというふうにきのうまで思っておりました。こんなことではいけない。西村さんの御遺志を継いで、何としても今回質問をさせていただかなければいかんということで、この登壇をさせていただきました。まとまりがありませんが、本当に大変申しわけなく思っております。 そして、昨日、議員の皆さん方を初め当局の皆さん方に大変たくさんのお参りをいただきまして、ありがとうございました。会派を代表する者といたしまして、厚くお礼を申し上げて、今回の質問を終わらせていただきたいと思います。答弁いかんによりましては、自席から再質問をお許しいただきまして、壇上からの質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 岡野議員に御質問にお答えをいたします。 先ほど、馬瀬議員のお尋ねにもお答えをしたところでございますが、このたびの大震災により犠牲になられた方々、被災をされておられる方々の御心情を思い、私も同感でございます。 さて、ただいま議員から、被災された方々、また被災地の一日も早い復興を思う御心情を吐露していただいたわけでございますが、恐らく多くの方々もそうしたお気持ちになっておられることかと存じます。 議員御指摘のように、私どもは、経済優先、物質万能を基本にして、わき目も振らず戦後働いてまいりました。その結果、私どもは、物の豊かさ、生活の便利さを手に入れましたけれども、果たしてそれが人間の本当の幸せになったのかということにつきましては、いろいろな複雑な気持ちになりますが、それは何かといいますと、心の豊かさということをおろそかにしてきたことではないかと切実に思うのです。 そして、私どもは、物の豊かさと生活の豊かさと心の豊かさがあれば幸せであると考えておりましたが、今回の大震災で、さらにもう一つの要素、安心して暮らせるということこそ、これまた人間の幸せに欠いてはならぬことだということに気がつきました。そういう意味で、これからは防災ということについても、真剣に取り組んでいかなければならぬと、今さらながら強く感じたところでございます。 さて、ただいまお尋ねがありましたように、そうした考え方に立ちまして、各自治体におきましても、それぞれの立場で救援、復興対策に協力してまいったところでございますし、国におきましても、復興対策会議、機関を持って、全力を挙げてその対応を急いでいると伺っております。財政面では、平成七年度に第二次補正予算で、関係自治体に対する特別交付税並びに公共事業の重点配分と前倒し等を含めまして、一兆二百二十三億円の災害復旧経費を計上いたしておりますし、七年度予算におきましても、早急に災害復旧のための補正予算を編成するとのことでございます。 なおまたただいまは、国から交付されます補助金等を辞退するぐらいの気持ちでというお気持ちをお聞かせいただきましたが、御指摘のように、今日ややもしますと連帯性が希薄になりつつありますだけに、そうした心構えを持つことは、同じ国民として大切なことだとは考えますが、現実的にはなかなか意に任せない点も多うございます。例えば、伊勢市におきます平成七年度予算を眺めますと、国から交付されますものといたしましては、率にして総予算の約三〇%に上っていると思います。したがいまして、本市の財政状況を考えますと、またこれからの市民の多様な御要望におこたえするということから考えますと、大変厳しいことがあろうかと思います。しかし、議員おっしゃることは十分わかります。温かい心を持ち合うということは大切でございますから、今後も国に対して、機会あるごとに全国市長会の場とか、それぞれの立場でそういう考え方を訴えるように努力をしてまいりたいと考えております。 今日まで、本市におきましても、被災地に向けての救援活動、救助活動を行ってまいりましたが、これからも国、県、関係自治体からの支援要請につきましては、積極的に協力してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどをお願い申し上げます。 ○議長(国府保幸君) ……二十番岡野君 ◆二十番(岡野侃司君) 今御答弁をいただいたわけですが、私は本当に難しいことを自分なりにも申し上げるなというふうには思っているんですが、確かに市長が今おっしゃられるように、全国三千三百の地方自治体にも、それぞれの市民、あるいは県民、町村民の皆さん方の生活を守っていくためには、いろんな投資をやらなければいかんということは、私はよくわかっているんです。よくわかっているんです。そして、もしそういうことがないと、そのそれぞれの都道府県、あるいは市町村で、景気といいますか、経済的にも非常に詰まってくるということは、よくわかるんです。 今回の地震を考えてみますと、神戸市が真ん中で寸断された。そして、港湾によりましても、大変な被害を受けられた。私は、個人のそれぞれのおうちが崩壊したから、その人たちにみんなうちを建ててあげなさいということは言っておりません。今本当に避難所の中で、自分のうちを早く何とかしたい、そう思いながらも、前のローンが残っておる、このローンをどうして返していこうかな、本当に日夜悩みながら生活をしてみえる方がたくさん見えるわけです。 私は、政府が、日本の国民の中で、それは確かに普賢岳の問題もあったし、あるいは奥尻のああいう事案もあったわけですが、余りにも大き過ぎる都市の崩壊ということを考えたときに、政府自身が、無利子でもいいから、ひとつ皆さん方に、今回新しいうちを建てるための資金を出してやろうというぐらいの情けがあってもいいんではないか。低利、低利と、こう言いますが、なかなかやっぱり、職も失って、そして生活の基盤すらどうしようかなという考えがあるときに、そういう話ばかりが先に立ってくるわけです。 私は、市長に申し上げたいことは、市長も本当に皆さん方の行政需要におこたえしなければならぬという立場でありますが、ぜひひとつ、市長会とか、あるいは全国に呼びかけていく一つの勇気がないのかということを申し上げておるわけです。市民の皆さん方には、私はその話をはっきりと、きっちりとつければ、御理解をいただけるだろう。そして、あの阪神の十兆円になんなんとする一つの被害金額を、一年で予算措置をして、そしてあるいは復興には何年かかかることだと思います。ですが、予算措置だけは一年で済ませていったらどうだろうなと。国の責任において、何も自分が好んでああいう地におったかといいますと、そうではないと思います。縁あって、あそこに住まわれた方々があの震災を受けたときに、国の責任においてそれぐらいの情といいますか、日本人としてのつながりを持った、日本人としての本当にみんなが助け合う気持ちを今回発揮しなければ、私はまた徐々にこの問題は薄れていくのではないかというふうに考えます。 また、私も、予算委員に御指名をいただければ、予算の委員会の方でいろいろと御質問をさせていただくことになろうかと思います。道路とか港湾、そして鉄道に至りましては、幾ら私鉄であろうが、JRであろうが、自分たちの資金だけではとても補い切れない被害であろうかと思うのであります。どうぞそういうような意味で、私は無利子の融資、あるいはそういうこともたくさん考えられるわけですから、この際、市長にもう一言だけ最後にお聞きしたいのは、ぜひひとつ近々あろうかと思いますが、もしなければ、全国に手紙を出してでも、それぐらいの気持ちでいこうではないかというお考えはひとつないかということをお聞きして、この質問を終わりたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……市長
    ◎市長(水谷光男君) 自席からお答えいたします。 困ったときにお互いに助け合うということは当然のことでございます。そのためにこそ、震災発生、いち早く全国民から燃え上がる温かい心、援護の届け出、いろいろ自治体も活動しておるわけでございます。議員おっしゃる気持ちはよくわかりますが、それを具現していく場合には、国の立場、自治体の立場、おのおのその責務と役割があります。したがいまして、その分限ということをやはり大切にしていかなければなりません。温かい気持ちは、私、人後に落ちませんけれども、やはりそのことにつきましては、自治体のあり方ということから考えまして、非常に難しいことだと考えております。 ○議長(国府保幸君) 質疑の途中でございますが、午後一時まで休憩いたします。     (休憩午前十一時四十三分)     (再開午後一時一分) ○議長(国府保幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続けます。……次に、十九番中西孝一君 ◆十九番(中西孝一君) 議長の許可を得ましたので、通告に基づきまして、朝熊山麓一円の再開発による伊勢市の未来都市構想、平成四年度に運輸省、建設省との間に締結されました都市における鉄道と道路の連続立体交差化に関する協定、これに基づきまして、中心商店街の活性化と伊勢市の活路について、市長の御見解を承ってまいりたいと、かように存ずるものであります。 その前に、それぞれの議員から未曾有の阪神大震災によって、一瞬のうちにとうとい命を亡くされた五千有余の方々に哀悼の辞がございましたが、私も心から哀悼の意を捧げ、御冥福をお念じいたしたいと思うものであります。 今回の震災では、世界各国から多くの義援金や救援の手が差し伸べられておりますが、我が伊勢市からも、その救助活動に当たった消防署の隊員や伊勢病院の医師、看護婦を初め各部局の職員に対しましては、御苦労さまでしたと、改めて高い評価と感謝の意を表させていただきたいのであります。この博愛の精神と、その行為、行動は、長く伊勢市の歴史にとどめ置かれるものと存念をいたすものであります。 さて、百八日間にわたってさまざまな話題を提供して去りました世界祝祭博も、昨年無事に終幕をしたのであります。国内三十八県、六十六団体、三千六百五十二人、国外五十カ国、百十四団体、二千六十一人が朝熊山麓に会しての、まさに国際化時代にふさわしい一大ページェントでもありました。会場の職員は、客商売が初めての県、市の公務員ばかりでありまして、伊勢の伝統ゾーンでは、部課長を初め職員延べ千五百人による猛暑のさなかのあの百八日間のパフォーマンスは、ここに特筆されるべきと存念をいたすのであります。 入場者数三百五十万人とはいえ、前売り入場券の不使用券、つまり使われなかった前売り券が十二万枚余り、金額にいたしまして二億二千万円余の前売り入場券が使われなかったことになるわけでございますけれども、これは、総額の六%に当たるわけでして、この種イベントでは、一〇%がボーダーラインと言われることから、まずまずの評価と言えるのではないかと思われるのであります。 出会いをテーマのまつり博でしたけれども、人と人とが出会い、触れ合い、めぐり会い、そこから新しい人間関係が生まれ、そして始まることは、大いに評価されてよいものと存ずるのであります。 まつり博を成功に導くため、国、県、市による巨額の巨費が伊勢市に投資されたことも、改めて私たちは認識をしておく必要があると存ずるものであります。近畿自動車道路関伊勢線、二十一・六キロメートル、六百二億円、一メートル当たり二百八十億円の計算になるのであります。伊勢二見鳥羽ライン、十・四キロメートル、三百二十五億円、アリーナの建設費が百七十億円、会場開発費、約八十億円、合計で千百七十七億円となるのでありまして、伊勢市の通常時における年間財政予算の約五倍に当たるのであります。この巨額の資金は、市民、国民の血税であることに思いをいたし、九十三ヘクタール、約三十万坪の広大な会場跡地を、いわゆる脳死の状態にしてはならないと存念をいたすのであります。 会場跡地の行方は、伊勢市民はもとより、百八十万県民がこぞって熱い期待と関心を持って見守っておることを我々は忘れてはならないのであります。やがて訪れようとする新しい世紀に向かって、多くの市民、県民の希望と期待を満載し、夢のエアバス未来号が朝熊山麓から二十一世紀に向かって離陸する日を望むや、切なのであります。 国際会議場を併設した県営アリーナを座標軸にして、宇治山田港の再開発、それをバースに、二〇〇五年にスタンバイしようとする中部国際新空港へとリンクをし、中部圏全域にわたっての政治、経済、外交、文化の活性化への引き金になるよう、国際化時代に向かって、お伊勢さんから世界に発信できる未来都市構想への試みがここに私は必要であると存念をいたすのであります。市長の御見解を承っておきたいと思うのであります。 次に、鉄道と道路の連続立体化交差による中心商店街と伊勢市の活性化についてお伺いをいたしてまいりたい。 伊勢市活性化への活路を求めるに当たって、新道商店街、そして高柳商店街、いわゆる中心商店街の近代化実施がその論点になり、キーワードとして、都市機能を南北に分断しておる鉄道と道路の立体交差化について論議を進める必要があると私は存ずるのであります。伊勢市の中心部を縦断する鉄道線路を諸悪の根源のようにとらまえるつもりは、私には毛頭ありません。明治三十年、参宮鉄道開設以来、百有余年にわたって伊勢市の近代化と、そのまちづくりに取り組んできた鉄道の功績は、大いに評価されていいものと存念をするのであります。が、その鉄道によって今町が南北に分断されているということも事実なのであります。我々の生活の中に、踏切というものの存在が大きくかかわっており、市民生活と踏切の問題は避けて通れないのであります。 ある民間団体の調査によりますと、始発から最終まで、近鉄、JRが合わせて五百五十八車両、この線路上を通過いたしていることになっております。生活時間内、つまり午前七時から午後十時、これにおきますところの踏切の閉鎖時間は、平均いたしますと四九%でありまして、最も長い閉鎖時間は七分九秒でございます。その間、六車両が往復通過するのであります。午前四時から最終までの踏切閉鎖時間のトータルによりますと、何と一日に九時間十三分三秒、南北が遮断されていることになるのであります。 先般私たちは、津市での知事との懇談会の帰りに、ちょうどラッシュ時の踏切で市長と一緒にあのいらいらを痛感したばかりであります。「これは何とかならぬのか」、「市長さん、何とかしてください」、市民、住民の切なる願いでもあり、そのいらいら病から住民を解放してあげるのが政治の責務と言わねばなりません。 鉄道と道路の連続立体交差化が議会で論議されるようになりましたのは、昭和四十四年、議会内に鉄道高架対策特別委員会が設置されて以来のことでありまして、当時といたしましては、市街地内での鉄道の高架工事は、工法上難しい問題があったようであります。道路工事のように、車両を通行どめにし、迂回路をつくって工事を進めることは不可能に近く、また国鉄が民営化されていないときでもありまして、国鉄当局の理解が得られにくかった等の理由があったようであります。 それから二十有余年の時代の流れは、世の中に多くの変化をもたらせました。その後、国鉄も民営化され、政府においても、平成四年に建設省と運輸省の間で、都市における道路と鉄道の連続立体交差化に関する協定が締結されました。国の施策として位置づけられ、事業主体を地方公共団体と定め、都市計画事業として執行することになったのであります。 今、建設省の基準によりますと、費用負担の割合が、鉄道側五%、国が四七・五%、残りをそれぞれ県、市が負担することになっております。ここで特筆されるべきは、シールド工法と呼ばれる地下トンネル掘削工事が最新鋭の機械技術によって可能となり、コンピューター制御によるハイテク機能を搭載した掘削マシーンが我が国において開発されたことであります。それによりますと、我が国の土木技術は世界一と評価され、その最新鋭の技術は、今日日本の輸出産業の一角を占めるに至ったのであります。 英国とフランスのドーバー海峡トンネル掘削工事は、シールド工法を伴った日本の技術陣によって四年六カ月を費やし、一九九三年に完成いたしました。海面下百十メートル、延長四十九・二キロメートル、青函トンネルの五十三・九キロメートルには及びませんが、パリ-ロンドン間の所要時間は飛行機と同じ三時間となったのであります。ビクトリア女王も、ナポレオンもなし得なかったことを日本は、イギリスとフランスを我が国の技術によって結び、世界の記録に残る成功と、人類の歴史に記録を残した成功を達成したのであります。 国内では、広島市が、このシールド工法の採用で、県庁駅前から広島城の城北駅の間、八百五十メートルをトンネル掘削工事によって、広島市で開催の第十二回アジア競技大会までに完成させたのであります。この方法は、車両、軌道車を通行どめにすることなく、その直下、真下でトンネル掘削工事ができる画期的なものでありまして、今後各地で採用されることになるものと思われております。 伊勢市の道路と鉄道の立体交差化には、山田上口-伊勢市駅間、約三・三キロメートルに地下方式を採用し、このシールド工法を取り入れるべきことと、私はあえてここに提言をいたすものであります。 鉄道の地下化によって、線路跡地が生活空間、商業空間として使用ができ、商店街への人の流れが変わり、モール化も進み、商店街の近代化へ拍車がかかり、新しい世紀に衣がえをして、生まれ変わろうとする伊勢市に弾みをつけることになり、その活路が開けるものなりと確信をいたすものであります。 以上、この二つの懸案は、伊勢市にとって今日的最重要課題と位置づけをいたしたいのであります。いわゆるいらいら病の根源である鉄道線路の課題、片や新たな時代に向かって市民の夢を膨らませようとするまつり博跡地利用の課題、この二つの行政課題は、伊勢市の明暗を二分していることも事実でありまして、伊勢市百年の命運がかかっているといっても過言ではないと存念をいたすものであります。 市長は施政方針で、本年を二十一世紀への助走期間の始まりだということを表明されていらっしゃいますが、それには新たな発想の転換と、そうして英断が望まれるのであります。この際、腰の座った、歯ごたえのある市長のまちづくりへの理念と、政治家水谷光男としての御見識をお伺いいたしておきたい、かように存ずるものであります。 以上で、私の壇上からの質疑を終えさせていただきますが、また自席から再質問させていただくこともお許しを願って終わります。どうも失礼いたしました。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 中西議員の御質問にお答えいたします。 朝熊山麓まつり博跡地の有効活用について、基本的な考え方を申し上げます。 まつり博跡地利用に当たりましては、伊勢市発展のポテンシャルとして、国内及び地域圏内における伊勢の位置づけの考え方についてでございますが、先ほど馬瀬議員にもお答え申し上げましたところでございますが、まず、国内における位置づけから申し上げますれば、第二国土軸、つまり太平洋新国土軸による東西の交流拠点でありますし、国際リゾート三重サンベルトゾーンを初め、三河湾地域や和歌山県黒潮リゾート構想等、太平洋リゾートゾーンの中枢拠点でもございます。 また、中部、近畿圏の結節点でもありますことから、関西国際空港、中部新国際空港等、国際ネットワーク形成による国際拠点のほか、環伊勢湾産業ネットワーク拠点等々からして、国内的にも国際的にも発展する可能性を秘める、非常に高い地域であることは、議員御指摘のとおりであります。 さて、世界は今、民族間紛争が絶えませず、新たな国際平和と秩序を求めていますが、そのためには、何といたしましても、自然との共生を図るとともに、心の交流、心の安らぎを強く求められている今日でございます。 そんな中で、海、山、川に恵まれた風光明媚な美し国、海の幸、山の幸に恵まれた美し国伊勢において、平成五年に神秘的な日本の伝統文化行事の真髄とも言える遷宮が斎行されました。千三百年にわたって脈々と受け継がれ、日本人の心の原点であり、伊勢ならではのその幽玄な世界に魅せられて、訪れた国の内外の多くの人々、それにこの行事に見せた市民パワー、この地に生きる人々の不思議なほどの力と日本の心のふるさと伊勢として、国際的にも脚光を浴びることができたのであります。 また、伊勢市は、平成四年の世界タートルマラソン伊勢大会、そして平成六年の世界祝祭博覧会等におきましても、伊勢を世界の人々にアピールすることができましたこと、御承知のとおりでございます。 跡地利用に当たりましては、伊勢市の持つこうした歴史と伝統に培われた地域性、特性を十二分に生かすことが重要であり、画一的な地域計画であってはなりません。中西議員御指摘のように、せっかくのこの地を脳死状態にさせてはなりません。 このため、二十一世紀の国内外の情勢を的確に見据え、伊勢志摩広域圏発展の核となることはもちろんのこと、地方の時代に向け、中部地方の都市形成の一翼を担えるような都市づくりを目指し、一生懸命取り組んでまいりますので、御理解のほどをお願い申し上げます。 続きまして、都市における道路と鉄道の連続立体交差化に関する協定と中心商店街の活性化と伊勢市の活路についてのお尋ねにお答えいたします。 JR、近鉄の連続立体交差についての御意見は、過去の本会議におきましても拝聴させていただきましたが、私はこれまで、活力あるまちづくりを進める上で、鉄道の連続立体交差化は不可欠という考え方に立ちましてお答えさせていただいてきたところでございます。 この問題は、過去市議会におかれましても、鉄道高架対策特別委員会-昭和四十六年から昭和五十年の間でございますが、御設置をいただき、基本計画を立案し-昭和四十七年の三月でございますが、種々御検討いただきましたが、多数の移転家屋等、困難な問題が多く、実現を見なかった経緯がございます。 またさらには、昭和六十年度には、当時国鉄参宮線が経営改善路線であったところから、廃線が論議された時期がございましたことから、近鉄線のみの高架化の可能性を検討すべきとの御要望もありまして、市といたしましても、鉄道高架は不可欠との考え方から、近鉄線についての必要性の検討と基本計画を立案いたしまして、関係機関に強く要望いたしました。その結果は、近鉄は事業化に前向きな姿勢を示していただきましたが、当時の国鉄-今はJRですけれども、JR側は協力の意思がなく、また国の指導は、連続立体化事業はまちづくりの一環であり、近鉄線のみの高架では事業の採択が難しいとのことでございました。 連続立体交差事業は、制度的には三重県が施行する事業でありますため、以前にもお答えいたしましたが、三重県の長期総合計画へ取り入れてもらうよう陳情いたしまして、平成三年度にスタートしました第三次三重県長期総合計画で検討課題に入れてもらったところであります。 本事業の具体化を図りますためには、鉄道の連続立体のみでなく、伊勢市駅及び周辺地区を含めます一体的なまちづくりのプログラムとして推進することが望ましいとの考え方に立ちまして、JRに国鉄改革法の関連を見きわめながら、このマスタープランの作成を打診してきたところでございますが、さらにJR側に要請していきたいと考えています。 いずれにいたしましても、鉄道の連続立体交差化につきましては、国、県、鉄道事業者等との調整をもとにして、各種市民団体にもお力添えをいただいて、実現に向けまして取り組んでいきたいと考えております。 なお、議員御構想の地下化につきましては、御提言の新しい技術でもありますシールド工法について述べられましたが、ドーバー海峡のトンネル、また広島市のアジア大会開催のためのトンネル工事にこの工法を用いた事例を挙げられましたが、今後の技術の普及ということも考えながら、近鉄の一部区間に高架化の現況があり、また「都市における鉄道と道路との連続立体交差化に関する協定」細目協定によりますと、事業施行者-県でございますけれども、事業施行者と鉄道事業者とが別途協議することとされておりますが、膨大な事業と維持管理との問題もございますので、今後慎重な検討も必要かと存じます。 いずれにいたしましても、都市計画道路藤社御薗線を開通させるだけでも十数年を要しましたという苦い経験があるわけでございますが、問題は、ともあれ、鉄道の連続高架は、伊勢のまちづくりにとって不可欠の重要事業でございますので、あらゆる努力を続けてまいりたいと考えております。 次に、中心商店街の活性化についての御所見についてお答えいたします。 近年、モータリゼーションの普及が著しく進み、ここ数年来、交通利便がよく、駐車場が整備されている郊外に商業集積が形成しつつあるのが現状であります。市の活性化は、商業の活性化であると言われておりますように、市街地を鉄道により南北に分断されている現状、さらには御指摘のように遮断機による閉鎖が九時間にも及ぶという、まさにいらいら病の実態を考えますれば、早く改善することが、中心商店街の発展に欠かすことのできない要件であると認識をしております。 このことを考え、中心商店街に客を呼び戻すには、鉄道の問題、道路網の整備、商店街区としてのハード面の整備、また商店街の皆様の燃える熱意とが相まって、活性化は進められるものと考えております。議員御提言の構想を含めまして、今後とも南北地域の一体化が図れるような方策の実現に努力してまいりたいと思いますので、今後引き続いての御指導もお願いを申し上げます。 以上、お答えを終わります。 ○議長(国府保幸君) ……十九番中西孝一君 ◆十九番(中西孝一君) 市長から答弁をいただきまして、十万市民が切望しておるところのまつり博覧会の跡地利用がどういうふうなことになっていくんだろうということで、皆さんがまつり博の跡地利用というふうに世論が向いておるというふうな感じでありまして、大変関心を呼んでおることも事実でございますが、これはひとつ、今市長の答弁にもありましたように、この伊勢市の朝熊山麓を、一伊勢市の新しい都市づくりということにターゲットを絞ると同時に、ここを中部新空港と結んで、そして中部経済圏、あるいは東海地区全域にわたっての活性化への引き金にするような理念と政策を考えていかなければならないと思うわけでございます。大変市長の心意気のよさを感じて答弁を伺ったわけでございますが、よろしく取り組んでいただきたい。 それと、中心商店街の活性化、これは即伊勢市の発展策につながるということでございますから、鉄道の地下化しかない、土井たか子さんではありませんけれども、「これっきゃない」というふうなことで、鉄道の地下化によって何とか、南北が縦断されておる鉄道の線路跡を有効利用する方法も考えていく必要があると思うのでございます。 都市整備に当たりまして、高速自動車道路を動脈といたしますと、線路というのは静脈に当たるのではないかというふうな考え方も持っておりまして、いわば伊勢市列島の背骨にも当たるのであります。鉄道は伊勢市列島の背骨にも当たる。食べ物に例えて恐縮でございますけれども、イワシをいただくときに、そのイワシの背骨を抜かないと、おいしく酢漬けもいただけないというふうなこともありますので、そういった意味から、ぜひ鉄道線路の地下化ということに取り組んでいただきたい、かように考えます。 いずれにいたしましても、「政治は不可能を可能にする」という言葉を河野一郎先生もおっしゃっていますが、天の時、地の利、人の和、今後ひとつ市長のハンドリングにすべて伊勢市の将来がかかっておるということを御認識いただいて、よろしくお願いをいたしておきます。 これで私の質疑を終えます。 ○議長(国府保幸君) ……次に、一番宿君 ◆一番(宿典泰君) ただいま議長から発言の許可をいただきましたので、上程されました「議案第一号平成七年度伊勢市一般会計予算」より、款総務費、款観光費、款土木費に関連し、発言通告に従い、伊勢市の二十一世紀を目指した都市計画への行政対応について何点か御質問を申し上げたいと存じます。 市長は、政治姿勢であります四本の柱を掲げて、三期目の仕上げとして市民の期待にこたえておられ、御努力を願っております。敬意を表するものであります。市長は、四本の柱のうち、活力ある経済の発展するまちづくり、また安全、快適、便利なまちづくりとの姿勢の上に立って、市長が平成三年度から行った事業、その推移を見てみますと、平成三年度は、二〇〇〇年を目標年度とした第四期伊勢市総合計画、また基本構想、国土利用計画があります。地域の特性を生かした、均衡のある振興を図り、魅力あるまちづくり、国際観光都市を目指した集会都市をつくる、そのための都市基盤づくり、また産業基盤、生活環境基盤づくりを進めてきたわけであります。 その諸施策の成果として、近畿自動車道伊勢線、また伊勢二見鳥羽ラインの開通、二十三号線の四車線化、秋葉山高向線ほか三線の着工など、伊勢市を取り巻く主要幹線道路網の整備、伊勢市外からのアクセスという点では、そろそろ当面の道路計画では、一段落をした感がするわけであります。 また一方では、平成五年の式年遷宮、また平成六年の世界祝祭博と、将来への飛躍の第一歩として位置づけ、この事業については、策定業務の委託をするというところまで来たわけであります。この四年間が、伊勢市の命運を左右する重大な時期であったことは、言うまでもない事実であります。 しかし、いま一度伊勢市と全体を見てみますと、年間約六百五十万人から八百万人の参拝者がある伊勢神宮があり、その中心として、山あり、川あり、海ありと、これほどまでに自然環境に恵まれた、つまり産業や観光としての資源豊富な地域でもあります。 市長は、将来のまちづくりを、中期的なもの、長期的なもの、また市民の要請によってすぐ取りかかる必要性のものと、三つの面から事業を取りかかっているはずであります。 一方、市民の方からこういったことを聞かれることがあります。「広報いせ」や市議会だよりを欠かさず読んで、見ています。今どんなことが話題になり、将来の伊勢市がどんな町に変化しているのか。将来南勢地域の中核都市として完成をしているのか。港湾の整備が済み、海上アクセスのポイントとなった文化、観光都市となっているのか、多くの市民にはいま一つ見えてこないという点であります。伊勢市駅前の空洞化が心配されており、また宇治山田駅前再開発の不安もあり、通過都市化してしまわないか、市民からしますと、伊勢市の町がどうなっていくのだろうと、真剣になるのも無理のない話であります。 確かに面的にはさまざまなハードルを越えながら、整備が進み、事業の完了を見ているわけであります。伊勢市全体の事業のバランスとしてはとれてきたのかもしれません。しかし、バランスに頼り過ぎてはいないか、そのため、伊勢市の特徴とか歴史的背景の持った町、個性豊かな伊勢の町というものではないんではないかという点であります。市長の言われる国際観光都市を目指すのであるならば、これをはっきりと設定した設定ができれば、この目標に向かったまちづくりの効果というものが急速に上がっていくものだと思っております。 おはらい町の事業を振り返りますと、ここにはきちっとした目標があり、町並みを残す機運も高まり、行政としての事業認可をいただき、また融資制度をつくる等々、逆に言うと、ここまで具体的に的を絞った形でないと、ある意味では町並みが保存できない、景観が維持できないのではないかという点であります。まさに民と官との連携による市民参加型のまちづくりではないでしょうか。 平成七年度予算では、古市を中心に、伊勢古市昔街道整備事業が予算計上されておりますし、平成七年度は、第五期伊勢市総合計画の策定、都市マスタープランの策定、これに伴って、用途地域の変更に取り組む大変重大な時期であります。今まさに恵まれたよい機会であると考えます。こうした行政の動きが市民の側に見えてこない、見えないから、協力したり、連携したりする機運にならない、市民との間にタイミングのずれが生じてしまうのではないかと考えております。 この際市長は、来る二十一世紀に向けて、伊勢市が国際観光都市を目指すというならば、これを目標としたさまざまな事業の整合性を図っていき、そして個性豊かな町をつくっていくべきだと考えるのであります。こういった視点で、市長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 次に、昨年十月一日に施行されました行政手続法との関連する点であります。この全文三十八条から成る法律が、都市計画、また開発指導という点で大いに結びつきのある、まちづくりと大いに関連する点であると考えますので、この手続法が若干生まれたてであることから、国においても、条文の適用に従い、審査基準、標準処理期間、不利益処分、行政指導といった項目で整備を進めております。地方公共団体においては、機関委任事務、団体委任事務は、適用に従い整備を進めているところであろうかと思います。この条文の多くは、地方公共団体は適用除外とする措置となっているものの、第三十八条には「この手続法の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」とあるわけでありますから、当然伊勢市独自の行政手続法に対する整備、すなわち条例、規則、規程など、必要な措置を講ずることができるわけであります。 聞くところによりますと、神奈川県では、許認可等事務の処理日数が既に整備をされているようであります。市民の側からしますと、行政のある部分、特に見えにくかったところ、つまり市民の提出した書類が、どのくらいの時間がかかり、いつ返事をいただけるのか、じっと待つだけでありましたから、この法律によってこのようなところが明らかにされ、透明化されるとあって、大いに期待しているところであります。市民と行政とのかかわりの多い窓口、つまり総務部、産業部、建設部などの窓口業務への対応についても、随分変化をしており、行政手続法では、申請があったら、すぐ審査をし、応答しなさいとあるわけで、何か当たり前のようなことだなと思うわけでありますが、今回の行政手続法は、現在の市民の多様化したニーズに対する、特に行政環境の変化を必要としているわけであります。 昔から、印鑑行政とか、印鑑を押さないと前には進まない体質が変化をしているわけで、手続を簡素化する、そして期間を短縮して、公正で、公平で、透明な事務処理を進めることが市民サービスの原点であるわけですから、市長はこういった点で、伊勢市独自の行政手続法への対応、現状、また取り組みの姿勢について市長のお考えをお聞きしたいと存じます。 これで壇上からの質問は終わりますが、答弁のいかんによりましては、自席からの御質問をお許しいただきたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 宿議員の御質問にお答えをいたします。 長期的なまちづくりについての考え方につきましては、それぞれにお考えもあろうかと存じます。すなわち、まちづくりには、その町の興った成り立ち、すなわち自然発生的なこと、また歴史性とか文化性といった、古い歴史と伝統に基づいた特性を大切にして、それをさらに生かし、伸ばしていくという考え方、またそうではなくて、立地性とか社会情勢の変化によって、新しい発想によって新天地を求めていくという考え方、またその両者をかみ合わせて、その町の特性を生かしていくものと、さまざまあろうかと存じます。 しかし、私は、伊勢の町の発展の歴史を振り返りますとき、近世になってからは、二十年に一度の御遷宮を軸にしてまちづくりが行われ、発展してきたように考えています。そのことは、提案説明の中でも、再生の理念と精神として述べさせていただきました。 こうした考え方を基本にいたしまして、今日私は、御遷宮と世界まつり博を焦点にして、この地域のまちづくりを進めてまいったのでございます。 伊勢市は、所信の一端でも申し上げましたように、今日取り組むべき課題は多岐にわたっておりまして、防災対策の強化、市民福祉の充実、生涯学習の充実、下水道など生活環境の整備など、市内全域のバランスのとれた生活重視の投資が求められています。宿議員御指摘のように、バランスばかりに偏重いたしますと、ややもすれば伊勢市の個性、特性が失われていくのも事実でございます。また、御指摘のように宇治山田駅前再開発や伊勢市駅前の空洞化など、伊勢市が抱えている今日的課題もたくさんございます。 しかし、伊勢市には、仰せのように神宮を初め自然環境、文化的資源、観光資源が数多くあり、この活用が求められているのも事実であります。 また、御指摘のように、宇治おはらい町の整備、古市街道の整備を進めてまいりましたが、これらの個別施策は、国の制度を利用し、推進しておりますが、伊勢のまちサイン整備事業、外宮いざないの道整備事業などと相まちまして、神宮の遷宮に代表される生成りの思想を取り入れたアーバンデザインによってまちづくりを進めております。 特にまちづくりにおける整合性を御指摘いただきましたが、他の都市との相違の一つとして、訪れる人たちのための施策がより強く求められていることも事実であります。 今後、地域の特性を生かしながら、外宮、内宮、おはらい町、古市、河崎、朝熊山、朝熊山麓などの観光拠点の整備、隠れた文化資源の発掘、市民や老舗が持っている貴重な歴史資料などの活用による散策ルートの設定に努めるとともに、広域連携軸を深め、祝祭博の理念を生かし、それはとりもなおさず神宮のある町、集会都市伊勢市の標榜でもありますので、この考え方を基本に立ちまして、日本はもとより、世界に誇って情報発信できるよう、二十一世紀に向かってまちづくりに取り組みたいと考えておりますので、御指導のほどをお願い申し上げます。 また、本年度は、第五期総合計画の改訂の年度であり、また都市計画法の改正による都市マスタープランの策定、用途地域の変更に取り組むこととしておりますので、個別の施策の体系化や整合性を図り、考え方を御諮問し、御論議をいただき、宿議員御指摘のように伊勢市の長期的な将来像に努めてまいりたいと考えております。 続きまして、行政手続法のお尋ねにお答えいたします。 行政手続法につきましては、御承知のように平成三年十二月十二日、第三次行政改革審の「公正、透明な行政手続法制の整備に関する答申」を受け、平成五年十一月、第百二十八臨時国会で成立、平成五年十一月十二日公布され、昨年十月一日から施行されていることは、御承知のとおりでございます。 この法律は、九十一年の行革審答申に沿いまして、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るために、一、政府が立案するものであり、その柱は、申請に対する処分、不利益処分、行政指導、届け出等に関する四本の柱となっておりますが、国内だけでなく、国際化がますます進む中、諸外国よりの公正、透明な行政運営が求められていることにこたえたものでございます。 そこで、お尋ねの市の対応についてでございますが、議員御指摘のとおり、行政処分の根拠が法令に基づくものについては、機関委任事務、団体委任事務を問わず、地方公共団体にも適用されることから、既に庁内関係部課の会議も開催、処分事項の洗い出しも終わり、不利益処分に関する聴聞及び弁明の機会を付与するための規則制定とあわせまして、四月一日公表に向け、準備手続中でございます。 一方、条例、規則、行政指導等に処分根拠を求めるものにつきましては、地方自治を尊重する立場から、適用除外となっているものの、行政運営の公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるという努力義務が課せられているところでございます。 今後の対応といたしましては、御指摘のように、親切、公正、機敏等をモットーにいたしまして、立法趣旨にかんがみまして、できるだけ早い時期に庁内に研究会組織を設置いたしまして、県の指導も得ながら、また職員の意識改革も含めながら、前向きに取り組んでいく考えでございますので、よろしく御理解、御指導のほどをお願い申し上げます。 以上、お答えを終わります。 ○議長(国府保幸君) ……一番宿君 ◆一番(宿典泰君) ただいまは市長さんから、まちづくり、また都市計画という点で、さまざまな視点から御答弁をいただきました。 今回私の質問させていただいたまちづくりという点では、さまざまな事業が一体化して、整合性を持って、初めて個性豊かな伊勢のまちづくりがあるということを信じておるものですから、引き続きそういった視点で推進をお願いしたいと思います。 御答弁の中で再度御質問を申し上げたいのは、市長が伊勢市のまちづくりを考えるときに、何もかも役所主導で考えているのではないかという点であります。先ほどから話しております市民の協力や生の声というものが行政に届くような体制、例えば建築課とか土木の設計課という方々、専門家がおられます。このような人との連携プレーによってまちづくりを考えていく体制とかいうのも必要ではないか、そういった姿勢も必要ではないかという点であります。こうした専門家の方々の協会とかいうところと、協議会とか懇談会を持って、そして伊勢市をこれからのまちづくりはこうなんだと、こういうふうに伊勢市としては考えているということを伝えていくということも必要ではないかなと思うのであります。 市民が今求めている伊勢市のまちづくりはどうなのか、こうした日ごろからの市民との対話こそが必要であると思いますし、こういったことが市民の参加型の都市計画への体質、またまちづくりを進めていくという市民参加型の都市計画だと思っております。 例えば、河崎に当時の面影を伝えるような貴重な町並みがあるわけでありますけれども、この状態で推移しますと、町並みを残していこうという機運はありますけれども、保存していくのは大変難しいのではないかと考えます。あの町並みというのは、ところにかけ離れた建物が建って、あちこちに建ってしまうということになると、そういう意味での保存というのは大変難しくなってくると思うわけです。それまでに、なるたけ早く市民参加型の都市計画、まちづくりというのを聞かせたり、お伝えするということも大事な仕事ではないかなと思うわけであります。こういった点で、もう一度、再度御答弁をいただきたいと思います。 それと、行政手続法の関連でありますけれども、この手続法は、まさに個性ある行政を担う地方分権の推進であると考えております。今や全国の自治体がこういう地方分権に向かって流れておる、国と自治体の役割分担とかいうのを見直しておるという時期でありますから、この行政手続法の対応によっては、行政の組織の見直しとか、部署の見直し、職員の人事配置等、機構の再編も考えていく、そういう必要に迫られることになろうかと思います。 例えば、建築確認という申請がありまして、この中で、都市計画課が窓口になるわけですが、伊勢市には建築主事というのを置いていない。そのために、伊勢の土木事務所の建築課に審査を最終的にはお願いするということになっておるわけですけれども、ここに建築主事を置くということになると、当然窓口業務の簡素化とか、期間の短縮ということになるわけです。そしてまた、こういったことに進むことによって、組織とか職員の配置、人事、機構ということが随分変わってこようかと思います。 こういったことが本当に地方分権の先駆けであると私は思っておりますから、このような時代の流れをどう感じて対応されていくのかという点についても、再度市長さんのお考えをお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 自席からお答えいたします。 第一点でございますが、まちづくりは、役所主導とか、一部限られた人たちによって進められるべきものではございませんで、まさに議員御指摘のように、市民の参加のもと、市民の考え、要望を吸い上げて、専門家のお知恵を活用して進めていくべきものである。いいますならば、市民と行政とが一体になっての共同作業であると私は認識をしております。また、そういうことをすることによって、市民の皆さんが、自分の町に対する愛着を感じていただけることになるのではないかと考えております。 したがいまして、都市計画法の改正による都市マスタープラン策定委員会におきましても、御指摘のことを十分考えてまいりたいと思っております。 また、本年度は、総合計画の改訂年度でもございますから、条例による審議会を設置しますので、その中にも、市民の代表とか専門家の御参加をいただいて、伊勢市の将来像を審議していただけるように準備をしてまいりたいと考えております。 今後とも、都市計画やまちづくりについての懇談会には、できる限り市民や専門家の皆さんの御参加を求めて、幅広い知恵の集合を図りたい。自分たちの町は自分たちでつくるという意識を持っていただくように努力していかねばならぬと考えております。 続きまして、地方分権を進める上におきましての再度の御質問でございますが、市といたしましても、議員御指摘のように、機構、人事の配置等の整備充実が必要となってまいりますことは、お説のとおりでございます。そのためには、職員数、並びに配置とか機構等についても見直しが必要と思いますので、その辺も十分ひとつ考えさせていただきたいと、このように考えておりますので、御理解のほどをお願い申し上げます。 ○議長(国府保幸君) 質疑の途中でございますが、十分間休憩いたします。     (休憩午後一時五十七分)     (再開午後二時十二分) ○議長(国府保幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 市長から発言の求めがございますので、これを許します。……市長 ◎市長(水谷光男君) 宿議員のお答えに答弁漏れがございましたので、再度お答えをさせていただきます。 御指摘の河崎の町並みにつきましても、当然市といたしまして、地域まちづくりの一環としまして、地元の機運の盛り上がりによる話し合い、また懇談会の開催などには大いに協力をし、対応してまいりたいと思いますので、御協力のほどをお願い申し上げます。 ○議長(国府保幸君) 質疑を続けます。……次に、七番松浦君 ◆七番(松浦美佐子君) 議長のお許しをいただきまして、ただいま上程中の予算につきまして御質問申し上げます。 阪神大震災で被害を受けられた皆様方に心から哀悼とお見舞いを申し上げるものでございます。いち早く当局の皆様方、支援に駆けつけていただきまして、そのことにつきましても、敬意と感謝を申し上げたいと存じます。 地震は避けることはできないけれども、震災は避けることができると言われています。アメリカのロサンゼルスやサンフランシスコ、また日本での今までの地震の被害などによるときにも、その教訓をきちっと生かしてこずに、日本は大丈夫だ、こういう形で、本当に安全であるという対応をしてまいりました。このような教訓を生かした抜本的な震災基準の見直しを怠ってきたことですとか、また行革で観測所や測候所が統廃合の対象にされたりしまして、夜間無人化が進んで、避難命令がおくれたことですとか、耐震防火水槽などの基準も、国は自治体任せで、今までつくってこなかったことなどなど、国の安全は、安保条約、軍事力だとばかりの防衛予算を拡大して、震災対策をなおざりにしてきた歴代政府の責任が鋭く問われているところでございます。 日本共産党は、戦車、戦闘機など、防衛費を見直す、三百九億円の政党助成金を返上する、ゼネコンなどの談合体質にメスを入れて、公共事業費を見直すなどの財源対策も示しまして、個人財産の国家補償を初め、耐震基準の見直し、消防、消火、観測・予知体制の抜本的強化を国の責任でやっていくことを求めているところでもございます。 三重県の防災計画によりますと、駿河湾及びその南方沖で、マグニチュード八の地震が発生、三重県下全域震度五という東海大地震を想定したときの伊勢市の被害は、延焼火災のないときは死者十八人、負傷者八十一人、二千四百八十九世帯、七千九百六十五人が罹災する。延焼火災が発生したときは、死者百十七人、負傷者千七十七人、一万二千四百八十二世帯、三万九千九百四十三人が罹災する。伊勢市の海岸寄り低地で、液状化の発生する可能性が高いと予測されております。 伊勢市防災計画には、これらの被害予測も書かれていないし、この予測に基づく対策も立てられておりません。平成七年度予算で、公共施設等の耐震審査や避難所の点検等、防災計画の全面的な見直しを実施することは、評価をするものでありますが、阪神大震災の教訓に学んで、伊勢市におきましても、震度七及び直下型東南海地震を前提とした地震の被害想定を行い、それに基づく防災計画を立てるよう、抜本的に伊勢市の防災計画を見直すことが必要であると思いますが、そのお考えをお尋ねいたします。 その上で、すべての開発計画、都市計画を震度七、直下型に対応できるように改め、地震に強いまちづくりを進める点についても、お尋ねいたします。 消防、消火体制についても、抜本的に強化することが求められています。化学消防車については、購入する予算が計上されておりますが、これは、更新だそうですので、今の伊勢市の消防、消火の能力という点で、基準を満たしておりません消防ポンプ車、はしご車、化学消防車についても、早急に一台購入する必要があるのではないでしょうか。 消防団のポンプ口数につきましても、基準の四七・一%しか充足していませんし、消防水利につきましても、充足率は五六・三%と、大変低くなっております。これらにつきましても、基準が満たせるようにしていくことにつきましてお伺いをいたします。 災害即応対策として、配備、動員体制、人命救助など初動措置を見直すと、市長の所信表明にありますが、どのように見直していただくのでしょうか。現有台数に対する人員は基準より七十六名も足りません。住民の命と財産を守ることこそ政治の最大の課題というのが、阪神大震災の教訓であります。行革で職員定数を抑えるのでなく、この制約を破って、職員体制を基準どおりに強化していくことが必要不可欠だと思いますが、そのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 公共施設等の耐震審査を実施する予算が計上されておりますが、具体的にどのような施設について実施していただくのでしょうか。主要な道路や鉄道、橋梁、海岸、堤防などは含まれておりますのでしょうか。これらにつきましても、震度七に基づく耐震補強措置を講じていただくことが必要かと思いますが、この点につきましてもお尋ねいたします。 また、水道管は大丈夫なんでしょうか。現状での地震対策はどれだけできているのでしょうか。今後の対策につきましてもお伺いいたします。 食糧や毛布、衣類などの備蓄についても、現状ではどうなのか、今回の予算でどこまで整備されていくのかについてお尋ねいたします。 老人ホーム、保育所、障害者、老人、乳幼児など、弱者への特別な支援策も講じられなくてはならないと思いますが、そのお考えにつきましても、お尋ねをいたします。 また、情報伝達につきましても、防災無線を設置し、地域住民一人一人に必要な情報が届くようにしていくことが、殊のほか重要なことだと思いますが、そのお考えにつきましても、お尋ねをいたします。 さらに、一九四四年の東南海地震で最も被害が大きかったのが、度会郡南島町などだと伺っておりますが、もし原発があったら、どんな被害になるか、考えただけでもぞっといたします。芦浜への原発建設につきましても、どのようにお考えになってみえるのか、この際御所見をお伺いいたします。 廃棄物投棄場建設につきまして質問いたします。二月二十五日、横輪町自治会総会があり、廃棄物処理場建設に条件つきで受け入れることが賛成多数で決められました。受け入れの条件につきましても、きちっとした情報が公開されず、賛否をとっていくやり方に不満の、反対の人たちは、別れることを決定されたそうであります。この処理場建設がもとで町が二つに分かれるなどという悲しい事態となるわけでありますが、市当局は、そんなにまでしても建設を進めていかれるのかどうか、お尋ねをいたします。 また、用地買収の現状はどうなっているのか、反対の人に土地買収に応じてもらえなくても事業はやっていけるのかなどの見通しにつきましてもお伺いをいたします。 上久具のごみが横輪の自社処分場に既に埋まっている問題につきまして、昨年九月議会での市長の答弁では、「電化製品も含めて埋まっている」との答弁でございました。それが、昨年十二月議会での私の質問に市長は、「御質問のような物件の放置はないと聞いている」との答弁でありました。九月議会で「電化製品も含めて埋まっている」という答弁から、十二月では「放置はない」との答弁で、百八十度違う答弁でございますので、この九月から十二月の間に、埋まっていた産廃は撤去されたのかどうか、明確に御答弁を願いたいと存じます。 さらに、矢持町菖蒲への産業廃棄物処理場建設についてでありますけれども、県の産業廃棄物処理指導要綱によれば、「処理業者は、市町村長等と公害防止に関する協定を締結するよう努めなければならない」とあります。伊勢市が横輪に建設を進めている一般廃棄物処理場は、大変厳しい基準の五ppm以下に抑えるわけでありますが、その上の産廃処理場からもっと緩い基準の汚水が流れてきたのでは、市の努力も水の泡になります。業者に、市の基準同様の厳しい基準を守らなければ、公害防止協定に判を押さないようにすべきだと思いますが、そのお考えをお尋ねいたします。 行政改革推進委員会の設置につきまして御質問申し上げます。自治省は昨年十月七日、事務次官名で、地方公共団体における行政改革推進のための指針の策定についてを、各都道府県知事、政令指定都市市長に通知し、地方自治体に新たな行政改革大綱の策定を求めております。一九八五年の地方行革大綱に続いてのものですが、前回は、住民と自治体労働者の犠牲により、福祉、教育を初め、住民の暮らしにかかわる行政サービスを切り縮める一方、各地で巨額のため込み問題が生じました。 伊勢市におきましても、職員が削減され、補助金一割カットなどが行われました。ため込み金は、祝祭博及び関連道路等々、開発に使われております。前回同様、一片の通達で全国の自治体に自治体リストラを押しつけるやり方は、地方分権を言いながら、地方自治の精神を踏みにじるものであります。受益者負担の公平、積極的に民間委託などを推進などと、住民の福祉の増進という自治体本来の目的に逆行する危険性を持ったものとなっております。自治省の押しつけに従うのでなく、伊勢市独自の自主的、主体的な、あくまでも市民の利益を第一とする行革であるべきだと私は思います。 今回、行政推進委員会を設置されるのは、どういう方向で、いつごろをめどに、メンバーはどういう方々なのか、お尋ねをいたします。 また、高齢化社会を今後迎えるわけですけれども、高齢化対策は特に重要となってきております。安易な民間委託に頼るのではなく、伊勢市が責任を持って取り組んでいく必要があるかと思います。 次に、いじめの対策につきまして御質問を申し上げます。 いじめの原因は、複雑多様であり、解決策も画一ではありません。学歴社会と差別、選別、詰め込みの教育の中で、子供たちは小さいときから塾へ追いやられ、ゆとりはなく、たくさんのストレスを抱え、あえいでおります。退廃文化がはんらんし、子供向け商品は次から次へと開発され、短時間で楽しめることが強制され、遊び場や時間がなく、仲間との葛藤の中で、節度や規律やけじめを育てる条件が奪われてしまっております。経済的利潤追求第一の戦後の日本社会の中で、利潤を生み出さないものは価値がない、むだという風潮が醸成され、社会的弱者に対して人権を否定するようないじめ社会が横行しております。子供の中のいじめというよりは、いじめ社会であるということの子供への鋭いあらわれではないかと私は思います。 生活と健康を守る会の新聞に載っておりました全国の調査でありますけれども、これによりますと、十一都道府県から六十三校、子供五十四人、大人四十九人を対象にアンケートをした、その結果によりますと、五人に一人はいじめられたことがあり、三人に一人はいじめた経験がありました。無視、悪口、けられる、万引きの強要などのいじめですけれども、子供は、なぜいじめられるのか理由がわからない場合がほとんどだということであります。しかし、親からは、生活保護家庭で、自宅にふろがないなどの理由でいじめられたり、教師や親の言葉や行動がいじめを引き起こしている実態も挙げられたそうでございます。 まさに、どんな子でも、いじめても、いじめられても不思議ではないという事態になっていると言えると思います。本来学校は、楽しいところでなくてはなりません。教育基本法は教育理念について、「われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期する」とうたっています。また、第一条には、「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」としています。この理念に立てば、学校教育は、成長期にある子供たちに知識と体力、情操を、その発達に即して身につけさせ、次の時代をみずから想像できるという人間形成助けることに専念するものでなければなりません。これこそ人間を大事にする教育であると思いますが、現実には、先ほど申し上げたような事態でございます。 この教育基本法に反し、子供の人権侵害にもわたるような校則や生徒心得、例えば丸刈りの強制やスカート丈が何センチですとか、修学旅行の際には下着までチェックするとか、かばんの色は何色でなければならないとか等々の事細かい、このような生徒心得など、改めて、みずから考えられる子供を育成することに重点が置かれるべきではないかと思いますが、そのお考えをお伺いいたします。 また、丸刈りの場合でありますけれども、髪が少し長くなってくると、耳を引っ張られたとか、私も聞いたことがございます。そのほかにも、体罰を加えられたというふうなことも聞いたことがございますが、愛のむちのもとに、この体罰が行われております。体罰は、いかなる口実で行われようとも、肉体的苦痛と恐怖や屈辱感で子供を服従させ、統制するものであって、人間の教育とは絶対相入れないものであり、学校教育法上も禁止されております。一切の体罰の否定は、いじめ克服の大前提であると思いますが、御所見をお伺いいたします。 また、どんな小さな子供の変化や訴えも見逃さない機敏さが教師には要求されますし、いじめの兆しなどあったときは、直ちに教職員集団が一致して事に当たれるように、学校運営の民主化が要求されます。上からの統制ではなしに、常に子供を中心に、現場の教職員の自主的取り組みを尊重する民主的な学校運営を保障していくことが不可欠であると思いますが、その点につきましてもお伺いをいたしたいと思います。 今年度予算で、いじめ相談室の設置やいじめ対策講演会を開催する経費が計上されておりますけれども、これらの取り組みも、以上申し上げましたような子供の命と人権が大切にされる教育基本法の理念にのっとった立場で行われることが大切であると思いますが、その基本的な考えにつきましてもお尋ねをいたします。 以上、壇上からの質問を終わりますが、御答弁のいかんによりまして、自席より再質問をお許しいただきたいと存じます。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 松浦議員のお尋ねにお答えをいたします。 まず、震災対策でございます。震災対策につきましては、先ほど馬瀬議員、岡野議員のお尋ねにもお答えさせていただいたところでございますが、再度のお尋ねにお答えいたします。 まず、消防職員の充足は、自治省消防庁の指針により消防力の基準が示され、広域消防地区の町村長との協議に基づきまして、定員百七十二名を定めているところでございます。目下定員を充足しており、欠員はございません。 なお、消防車両の基準は二十三台で、現有は二十台でございます。 震災時における出動体制は、一次出動が六十三名で、二次は残余の職員百九名が出動します。その他、伊勢市消防団員として三百二十三名、小型動力ポンプを積載した車両二十五台を配備しておりまして、出動することになっております。 耐震性防火水槽の現況は、現在百トンが七基、四十トン、五十九基となっており、平成七年度において四十トンを二基増設することといたしております。 次に、備蓄の状況でございます。さきに馬瀬議員に御答弁申し上げましたところですが、非常用食糧、毛布、工事用シート、給水タンクの充実に努めますとともに、災害援護基金を設け、非常時に備えることといたしております。 次に、水道行政における震災対策でございますが、今日までにも耐震性を考慮しました事業を進めながら、受益者への安定給水に取り組んでまいっているところでございます。今後は、施設全体の管理点検を強化し、老朽化している施設の改良を初め、石綿セメント管等の布設替えには、兵庫県南部地震を教訓としまして対応していきたいと存じます。 また、沿岸部の液状化対策についてでございますが、関係機関と十分協議してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、阪神大震災を教訓といたしまして、これから各項目につきまして見直しをして、入りたいと考えております。 また、実行につきましては、年次計画を定めて、早くとり行われるように努力してまいりたいと考えております。 南島町の原発と今回の大震災との関係のことについてのお尋ねでございますが、調査をいたしておりません。 その他、各方面にわたり御指摘、御提言を賜りましたが、兵庫県南部地震を教訓にして、十分な震災対策を講じてまいりたいと存じております。 東海大地震を想定した災害時に、現伊勢市消防力、消防本部、消防署、消防団で火災救助、救援につきまして、阪神・淡路大震災の教訓として、十分対処することができると確信をしております。ただし、建物、樹木等の倒壊並びに橋梁の損傷により道路交通に支障がある場合は、困難を伴うものと考えております。 震度七程度の災害を想定いたしますときには、非常に困難と思われますので、今後国の指導をまちながら、関係機関と十分協議をして、対応を急ぎたいと考えております。 次に、廃棄物処分場建設についてのお尋ねにお答えいたします。 一般廃棄物最終処分場計画の概要につきましては、昨年八月、全員協議会で御報告申し上げました後、九月、十二月の定例会等の質疑の中でも御説明申し上げてきたところでございます。 議員お尋ねの廃棄物投棄場建設につきましてお答えいたします。 まず、地元自治会組織の混乱を招いているとのことでございますが、市といたしましては、当初の計画段階から、純粋な気持ちで投棄場の将来を憂慮して取り組んでまいっているところでございます。この話を地元にお願いいたしまして以来、地元の皆様方も真剣にお考えくださり、長い年月をかけて御協議をいただいているところでございます。 いずれにいたしましても、新たな最終処分場の建設は、先般来御報告申し上げてまいりましたように、市民生活を営む上でどうしても建設しなければならない、一日もゆるがせにできない必要不可欠な施設であることから、今後とも事業推進に向けて懸命の努力をいたしてまいりますので、御理解のほどをお願いいたします。 次に、用地取得の今後の見通しと現状についてのお尋ねについてお答えいたします。用地取得につきましては、今後地元との折衝を精力的に行いまして、協議が調いました後、地権者交渉となるわけでございますが、本事業の緊急かつ必要性を、誠意を持ってお願いしていくことが、唯一の方法と考えております。また、用地取得の現状につきましては、九月定例会で御報告申し上げましたように、当初契約者以外は、現在まで取得いたしておりません。 次に、自社処分地に投棄されているごみについてのお尋ねでございますが、これは、九月定例会でもお答えいたしましたとおり、土砂、建設廃材、一部廃電化製品でございます。また、投棄されたごみがどこから搬送されたものかは、市が追跡調査することが難しい問題でございますので、立証することができませんけれども、所管する県とも協議を重ね、現在その推移を見守り、適切な対応をしてまいる考えでございます。 次に、産業廃棄物処分場についてのお尋ねでございます。産業廃棄物処分場につきましては、県の所管でございますが、三重県産業廃棄物処理指導要綱第七条の規定に基づきまして、平成六年十二月九日に事業計画書が提出されました。その後、当該事業計画に関連のあると考えられます関係機関との事前協議会が行われ、指摘事項、協議事項等七十一項目が示されましたが、そのうち市がいたしました指摘事項は、法及び指導要綱の規定を上回る、極めて強い指摘を行っております。この指摘事項につきましては、平成七年二月十日付で伊勢保健所より事業者に通知がなされたところでありますが、現在事業者において関係機関との調整を図っているものと思われます。市といたしましては、先ほども申し上げましたように、法律並びに要綱の遵守を強く求めてまいる考えでございますので、御理解いただきたいと思います。 続きまして、行政推進委員会設置についてのお尋ねにお答えいたします。 行革につきましては、昭和六十一年行革大綱が策定され、各実施機関において鋭意努力してまいったところです。御承知のように行革は、いつの時点で終わりというものではなく、簡素で効率的な行政運営の観点から、常に自主的に取り組むべき姿勢が求められておるわけであります。 さて、お尋ねの件でございますが、平成六年十月七日、自治省事務次官通達がございまして、現在の行革大綱を見直して、市民の理解と協力をもって、地域の実情に応じた改革、改善を行う旨の指針が示されたところでございます。 本市におきましては、その指針に従いまして、新年度推進委員会を設置し、地域性、社会・経済情勢の変化等に対処できる大綱策定に努めてまいりたいと存じます。 また、民間委託につきましては、効率的な事務事業の推進を図るため、また市民サービスの向上に資するため、あくまでも責任と主体性を明確にしつつ、年度内にまとめるべく、推進をしていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、住民サービスの低下にならないよう、最少の経費で最大の効果を上げられよう、住民の福祉増進に努めてまいりますので、御理解のほどをお願いいたします。 続きまして、いじめ対策についてのお尋ねにお答えをいたします。 昨年、中学生がいじめを苦に自殺するという痛ましい事件が起き、この問題の深刻さと、命を大切にする教育の重要性を再認識しているところでございます。 幸い伊勢市では、深刻ないじめ問題は出ていないようですけれども、「ないからよかった」で済まされるべき問題ではありません。各学校では、自校でも起こり得ることであるとの強い認識を持ちまして、いま一度子供たち一人一人の生活、実態、気持ち等について総点検をすること、社会で許されない行為は、子供でも許されないとの強い認識で子供に接し、子供たちに自覚させる教育を推進すること、いじめをなくするには、まず教師と子供、親と子供、子供同士に信頼が持てる人間関係を構築していくことが一番の基本であります。子供が必要なときにすぐに親や教師に相談できるよう、子供と親や教師、また子供同士の信頼関係を深めること、さらには、少し希薄になってきていると思われます家庭の指導力をもう一度高める努力をしていかなければなりません。特にPTA活動等を通じて、小さいうちから善悪の判断をつけるようにしていく家庭教育の充実に努めたいと考えています。 いじめの問題は、ややもすると、包み隠す傾向にあります。必要に応じて、関係機関や親と相談するようにしてまいらなければなりません。学校、家庭、地域の三者が一体となって取り組むべきことであると考えています。 教育相談体制の整備につきましては、まず学校の指導体制の確立がその核になりますが、伊勢市では平成七年度より、研究所にいじめ対策担当員を配置し、相談の窓口となり、各学校との連携を緊密にしながら対応を進めるとともに、いじめ問題講演会を開催し、教職員、親、地域の皆さんや関係機関を含め多くの皆さんの啓蒙、研修を深める計画をしております。 いじめ対策につきましては、命を大切にする、思いやりの心を育てる等の考えを基本にいたしまして、適切な指導の充実を進めるよう、教育委員会を通じて指導を図ってまいりますので、御理解いただきたいと思います。 以上、答弁を終わります。 ○議長(国府保幸君) ……七番松浦君 ◆七番(松浦美佐子君) ただいま御答弁をいただいたものと思います。 消防の問題、震災対策でありますけれども、広域で対応しておっていただくということは、私も存じておりまして、定員に充足しているというふうな御答弁であったかと思います。これは、九四年度消防年鑑、伊勢市消防本部が発行していただいていまして、議員にいただいているものであります。これによりますと、消防力の基準と現有比較表というのがございまして、基準台数、それに対する人員の基準数、そして現有の保有台数、その現有台数に対する人員の基準数、そしてまた現有の人員という一覧表がございます。この表を見させていただきますと、この基準の台数に対しまして、消防ポンプ車、そしてはしご車、化学消防車がこの基準より一台ずつ少なく現有の台数がなっております。その現有の台数に対する基準の人数と現有人員、これをずっと比較してまいりますと、現有台数に対する人員の基準数というのが、総数が二百四十八ですけれども、それに対して現有人員が百七十二。消防の職員の定数が百七十二だというふうに思うわけですけれども、このように七十六名不足しているというように、この表から私は判断したわけでありますけれども、阪神大震災規模の災害が起こりますと、本当にこの基準を満たしていても、とてもじゃないけれども、足りないんじゃないかなというふうに私は思うわけです。 ですから、せめて国の今後のいろんな基準が新たに設定されてくるとは思いますけれども、せめて私は、この基準を満たしていく努力というのが必要なんではないかなというふうに思うわけですけれども、先ほど充足していると。それは、そうじゃないというふうに、この表から私は思いましたので、再度の御答弁をお願いしたいと思います。 その観点の中に、一つ行革というのがございまして、職員定数の削減というのが前回のときにもありまして、定員が決められております。そんな中で、消防に限ったことではありませんけれども、すべての分野にわたりまして、職員削減ですとか民間委託ですとか、種々検討され、実施されてまいりまして、今度また行革ということで、そういうふうなことも含めて今後審査され、大綱をつくられるのではないかなというふうに、この予算で私は思います。その際に、この阪神大震災の教訓を踏まえていただきまして、やっぱり何もかも削減、そういうのではなしに、どうしたら市民の安全が守れるのか、こういうところは何としても充実していかなければいかんのだという、市民の安全を守っていく立場からの、また高齢化の問題なんかでも、これから今後ゴールドプランを進めていかなければいけませんし、大変重要なことだと思いますので、そういう点で、やっぱりきちっと削減がまずあるという格好ではなしに、こういう点は市として責任を持ってやっていく、そういう線をはっきりと打ち出していただきたいと思いますが、その辺のお考えにつきましても、お尋ねしたいと思います。 せんだっての県議会の質問、答弁の中で、田川知事の答弁の中に、これは共産党の落合県会議員が質問されたことですけれども、耐震基準を七、そして直下型に対応するような基準づくりといいますか、そして防災計画を見直していくことが必要ではないかという質問に対しまして田川知事は、国などの指導も踏まえて、そのように対応していきたいという旨の御答弁があったというふうに、私、新聞報道で見させていただきまして、こういう点では、本当に県からもそういう方向での指導があるのではないかなというふうに期待をしているわけですけれども、ぜひとも伊勢市としても、その点、やっぱり何もかも失ってしまってからでは遅いわけですので、そういう安全対策ということについて、お金を惜しまずにやっていく、そういうお考えにつきましてお聞かせいただきたいと存じます。 情報の伝達につきましてでありますけれども、防災無線を設置してくださいという請願が、いつだったか忘れましたが、二、三年前でしたか、出されまして、それを採択したという経過があるというふうに私は覚えております。この中身と申しますのが、今の震災が起こったときに、例えば情報伝達のやり方として、この伊勢市の防災計画でいきますと、町担任事務員を通じて、そして各個人に、町内の方々に伝達していくというふうなことが書かれております。もちろんこういうことは本当に大切なことでありまして、そういうのも充実させていきながら、やっぱり素早い情報伝達というのが必要かと思いますので、この無線を各町内で各個人にまで行き届くような無線体制といいますか、そういうのが採択されたのではないかなというふうに思っているわけなんです。 農村部ですと有線放送がありまして、即対応できるというふうな面もありますけれども、特に市街地につきまして、そういう施設がございませんので、その辺につきましてのことも再度お尋ねしたいと思います。 その他、細かいことがあったわけですけれども、これはまた別途質問することにいたしまして、震災対策につきましては、以上の質問としたいと思います。 あと、廃棄物処理場建設の問題でありますけれども、何としても市として必要な施設であるので、地元の理解を求めて、鋭意推進していきたいという市長の御答弁をいただきました。が、私申し上げましたように、そういうふうな格好で、これを契機としまして、町が分かれるという、大変悲しい事態になるというふうに伺っておりますので、私としては、それは廃棄物の処理施設は必要ではありますけれども、もっともっと住民合意というのを、こういう悲しい事態に至らないような中での建設というのを望みたいと思うわけであります。 そういう点でいけば、例えばこの場所を変えて、ほかに探しますとか、いろんな対応の仕方は、もう無理なのかどうかという点でお尋ねをしたいと思います。 それから、産業廃棄物処理場についてでありますけれども、今産業廃棄物処理場につきましては、私が思いますのには、県の指導要綱がありまして、それで事業計画が出されたと。そして、かなり厳しい指摘をやっていただいて、保健所より通知も出していただいて、今業者がそれに基づく処理をしているというふうな御答弁でございました。この指導要綱と申しますのが、本当に罰則規定がありませんために、「努めるものとする」ですとか、「望ましい」ですとか、そういうふうな書き方でなっておりまして、公害防止協定につきましても、「締結するように努めなければならない」ですとか、これを守らなくても、何も罰則規定がないと。ですから、特別のやり方といいますか、方法でなければ、この指導要綱では事業ができてしまうと、処理場が建設されると、こういうふうに私は、この要綱を思うわけなんです。 この要綱の中身でも、「自然公園、普通地域は、除外することが望ましい」ですとか、「簡易水道や上水道への影響のおそれがないように十分留意すること」ですとか、書かれておりますけれども、これを本当にクリアしていくといいますか、このままこれをこの条項によって産業廃棄物処理場をストップさせるというふうな決め手にはならないわけであります。 そういうことを考えていきますと、本当にこの水源の上流でありますから、そしてまた伊勢市がせっかく、今厳しい基準で一般廃棄物処理場を鋭意努力していただいているわけですけれども、その努力も水の泡になってしまうようなことになりかねないというふうにも思いますし、また一方では、角度を変えれば、ここは矢持の体験実習館などもありますし、キャンプ場もありますし、また蛍の里などをつくっていくというふうな自然活用型の地域活性化を図っていくというような伊勢市の構想といいますか、実際にやっていただいているわけですが、そういうものもあるかと思いますが、もしここで汚水が流れてきたら、そういうふうなことも一体どうなるのか。伊勢市のまちづくりと矛盾するのではないか、そういう事態も起こるのではないかということを私は心配するわけでありますけれども、そういう点につきまして当局の御見解をお尋ねしたいと思います。 いじめの問題でありますけれども、いじめの問題につきましては、私が具体的に質問いたしました校則の問題ですとか、体罰の問題ですとか、それにつきましては、御答弁が漏れていたかと思います。子供と教師、そして子供と親、また地域の連携等につきましては、強めていくというふうな御答弁をいただきましたけれども、こういう点につきまして再度お聞きしたい。 それと、今教師の先生方、大変忙しいし、いろいろと指導要領などに基づきまして、国からの指導などもございます。例えば、日の丸、君が代の実施の問題ですとか、やっぱり指導要領に書かれておりますそういう指導内容につきまして、やろうとする、そういうことで、現場での自主的な意見といいますか、そういうのをもっともっと尊重して、本当に教師が子供の変化に気がついて、どういうふうにしたらいいか、対応できるような、そういうゆとりといいますか、そういう時間もきちっととって、そして教師集団でいじめに対してきちっと対策が話し合われるような、そういう現場での取り組みというのが、いじめをなくしていく、一番大切なことではないかなと思いますので、その辺につきましても、再度お聞きしたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……市長 ◎市長(水谷光男君) 自席からお答えいたします。 まず、再度防災関係でございますが、国の基準では、消防職員の配置に比べて、七十六名不足しているのではないかという御指摘ですが、それはそうですけれども、我が伊勢市は、それがために消防団三百二十三名で対応しておるわけでございます。その点をひとつお含みいただいて、いささかも消防職員によって震災対策がおくれることのないように、重々心がけておるところです。 それからまた、消防車両も云々でございましたが、基準では二十三台、現在は二十台、あと三台ですが、これも年次計画を定めて、一生懸命に充実をしていきます。 次に、行革の人選でございます。年度内にまとめたいと思いますが、人選はこれから十分いろいろなことを考慮いたしまして、取り組ませていただきます。 また、行革をすることによってサービスの低下にならないように、当然のことでございます。そのように心がけます。 また、田川知事が云々、いろいろございましたが、特に私、指示を聞いておりませんけれども、安全対策にはお金を惜しまずにという議員の御指摘ですが、お金は惜しみませんけれども、お金が少ないので、大切にしていきたいと思います。 また、情報の伝達でございますが、現在町担当事務員制度を活用しておりますが、なお一層うまくいくようにしたいと思います。農村地域では有線放送がございます。市街地には防災行政無線という制度もありますが、将来はそういうことを考えていかなければいけませんが、余りにも数十億のお金が要るために、ちょっと今ちゅうちょしておるところでございますが、これからの問題として検討させていただきます。 次に、廃棄物の問題でございます。市長は、必要な施設であるので、地元の求めてやっておるということですが、地元が悲しい事態になっておるのではないかということでございます。私はそういうことは承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、ごみの投棄場ということは、言葉の表現が悪うございますが、歓迎せざる施設でございます。したがいまして、どなたも一応拒否されるわけでございます。しかし、絶対につくらなければならない施設でもあるわけです。 他に場所がないかということでございますが、私ども多年にわたって一生懸命にあらゆる組織を挙げて探してまいりましたが、なかなかありませんでした。議員御指摘のように、いいところがあれば、ひとつぜひぜひと思っておりますし、また御協力も賜りたいと思っておるところでございます。 いずれにいたしましても、そうした歓迎せざる施設というと表現が悪うございます、必要な施設なんですけれども、どうしても一〇〇%の御同意をいただくということが大変難しいことです。若干のトラブルがあります。しかし、それを解決するのは、私たちの誠意と努力しかないと思っています。したがいまして、市民の皆様方に実情を訴えながら、そして地域の皆様方の御理解をいただく努力を仰ぎながら、一生懸命にこれは努力していかなければいかんと思いますので、松浦議員もひとつ格別の御理解と御協力を賜りたいと思います。 次に、産業廃棄物の心配でございます。おっしゃるとおりでございます。産業廃棄物は、県の責任において許認可するものでございますが、下流には日本一きれいな宮川の水があります。私どもは、宮川の水を決して汚してはいけないと、飲料水に害を与えてはいけないという信念のもとにこの問題に、我々の一般廃棄物もそうですけれども、一生懸命にその辺は心して取り組んでいきますので、これもひとつ御理解を賜りたいと思います。 いじめの問題でございます。体罰ということであったでしょうけれども、専門は教育委員会でございましょうけれども、愛のむちという美名でそういう暴力的なことがあるではないかということの御指摘がされました。私も、事と次第によりましては、どうも難しい問題だなと思っておりますので、教育委員会からお答えをさせます。 以上です。 ○議長(国府保幸君) ……教育長 ◎教育長(向井孝治君) それでは、いじめと関連した校則や体罰の件についてお答えさせていただきます。 校則は、子供たちを締めつけるものではなくて、いろいろ標準を決めて、例えばかばんでも、服装でも、自由なものをすれば、華美に走るし、いろいろ服装の乱れも出てまいりますので、色を規定したり、また形をある程度決めたりして、子供に守らせるようにしております。それが自主性の阻害にはならないと私は思っておりますので、そんな意味で、ただし校則につきましては、時代の変化や社会の情勢に応じて、学校も検討して、修正はするということで、文部省からもそういう指示が来ておりますし、時代に応じた変化を見て、修正していくような線は認めておりますので、御理解いただきたいと思います。 体罰につきましては、法で体罰は禁止されておりますので、教育現場では体罰をなくして、子供たちの適切な指導をするように、その徹底を図っております。もし間違いがありましたら、私たちの方でもその都度、学校現場の指導はいたしますけれども、先生方も適切な指導をしてもらっているものと考えております。 なお、学校が忙しい、管理が急だというようなお話もございましたけれども、学校は、民主的な運営によって教育の実を上げていくのは当然でございますけれども、教師も生徒も、すべて個人の意思で希望や、個人だけの考え方で物事は進められるものではないと思います。学校は学校として、教育本来のねらいがありますし、教師は教師としての指導観の統一もあります。子供たちは、集団生活の中で守らなければならない決まりは守らせていくというのが教育であると思います。そういう意味を含めて、私たちはただ高圧的な教育じゃなしに、民主的な学校運営の中で、教育の自主性を図っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。 ○議長(国府保幸君) ……消防長 ◎消防長(三浦登美男君) 先ほどの七十六名不足ではないかというような点で、御質問がございましたけれども、現状におきまして伊勢市を見る場合、現在のところ、他都市のように高層ビルが多くあるというわけでもございません。したがいまして、今後の市の建物の増加、あるいは危険物の施設の設置等を勘案しながら、あくまでも県の基準と申しますのはこのようなことになっておりますけれども、地域の状況を見ながら、この基準につきまして、広域町村と連携を保ちながら考えていきたいと、このように考えておりますので、御了承賜りたいと思います。 ○議長(国府保幸君) ……七番松浦君 ◆七番(松浦美佐子君) 先ほど消防長から、広域で連携して、基準は確かに七十六名不足していると、だけれども、高層ビル等が伊勢市は少ないために、これで何とか充足しているのではないかということで、今後連携して努力していきたいという旨の御答弁をいただいたわけですけれども、市長さん、それでよろしゅうございますか。 それで、消防長さんの答弁で了解したいと思います。 あと、産業部の方からの矢持町の体験実習館等々につきましての御答弁が漏れていたと思いますので、その答弁を最後にお聞かせいただきたいと思います。 この廃棄物処理場の問題につきましては、市として本当に気持ちはわかりますし、私もどこかに必要な施設であるというふうに、それは十分わかっているつもりでありますので、私が質問しました趣旨につきましても、地元の意向は存じていないというふうに市長さんおっしゃられましたので、そういう点御理解をいただきたい、このように申し上げておきたいと思います。 あと、産業廃棄物やらいろんな廃棄物の汚水の心配、この問題で、市民の皆さん方が大変心配をしてみえます。今の指導要綱ですと、決定的な決め手となりませんために、このまま推移すれば、できてしまうというふうな事態もありまして、産業廃棄物は、全国的に大変問題を起こしておりまして、特に県外からも搬入されるというふうなことでありまして、その管理型のゴムシートが破れれば、一たび汚染されかねない、こういう心配があるわけでありまして、これを本当に何とかしてほしいという、それに対して、このまま黙っていたのでは、できてしまうと。ですから、私としましては、前の議会にも御質問いたしましたように、水源保護条例をつくっていただいて、そして市として、ここはだめですよという網をかぶせないことには、できてしまうというふうに思いますので、その点につきまして、これは要望ではありますけれども、ぜひ市民からそういう声が強いという形で御要望を申し上げておきたいと存じます。 いじめの問題でありますけれども、校則ですとか、それは決まりを守らせていくというふうにおっしゃいました。私は、決まりを守ることは大いに大切なことでありますけれども、今の決まり自体が事細かな決まりでありまして、そういうものまで、本来子供が自分でいいかどうかのことを判断していかなくてはならないような問題まで規則などで縛って、そして押さえつけていくといいますか、その方が管理がしやすいわけですから、ですから子供の考える力が阻害されている、こういう事態を多々、自分自身も子育てをする中で思いましたので、そういう点について、子供の自主性を育てていくような、そういう中身にしていただきたい。現実にはそうではないというふうに、教育長さんの答弁でありますけれども、現実には私もそのように思いましたので、ぜひともこれはお考えをいただきたいと思います。 また、体罰につきましては、ないというふうなお答えでありました。しかし、実際には、その大きい、小さいはありましても、やられていることは間違いございませんので、そういう点につきましても、実態調査をしていただいて、ぜひともいじめ、これが子供に対する強圧といいますか、教師によるいじめということになるわけでありますので、そういう体罰は一切否定する、こういう観点から、現状を見直していただきたいと思います。そういう点について、再度御答弁をいただきまして、終わりたいと思います。 ○議長(国府保幸君) 以上で、発言通告者による質疑は終わったのでありますが、他に御発言はありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 他に御発言もないようでありますので、お諮りいたします。 上程中の議案第一号外二十七件につきましては、この程度で質疑を終わり、さらに詳細に審査を願うため、議案第一号から議案第十号に至る十件、及び議案第二十一号から議案第二十八号に至る八件の計十八件を分割し、本件につきましては、議長指名による十一名から成る予算特別委員会を設置し、審査を付託し、審査を願い、議案第十一号から議案第二十号に至る十件につきましては、関係常任委員会に審査を付託し、審査を願い、いずれも本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 それでは、予算特別委員会委員を指名いたします。 二番中村清君、三番中村康君、六番森下君、十一番中川力夫君、十三番山下君、十六番馬瀬君、二十番岡野君、二十二番中野君、二十六番多田君、二十九番中川尭君、三十一番中西薫君。以上指名いたします。 ただいま指名いたしました各位をそれぞれ予算特別委員会委員に選任することに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました各位をそれぞれ予算特別委員会委員に選任することに決定いたしました。 十分間休憩をいたします。     (休憩午後三時十四分)     (再開午後三時三十分) ○議長(国府保幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 お諮りいたします。 この際、議事の都合により、本日の会議時間を午後五時まで延長いたしたいと思いますが、さよう取り計らいまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。それでは、本日の会議時間を午後五時まで延長することに決定いたしました。 次に、日程第二、「議案第二十九号伊勢市土地開発公社定款の変更について」を議題といたします。 質疑に入ります。 御発言はありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御発言もないようでありますので、お諮りいたします。 上程中の議案第二十九号につきましては、この程度で質疑を終わり、さらに詳細に審査を願うため、総務委員会に審査を付託し、審査を願い、本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 次に、日程第三、「議案第三十号市有財産の取得について」を議題といたします。 質疑に入ります。 発言はありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 発言もないようでありますので、お諮りいたします。 上程中の議案第三十号につきましては、この程度で質疑を終わり、さらに詳細に審査を願うため、総務委員会に審査を付託し、審査を願い、本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 次に、日程第四、「議案第三十一号市有財産の取得について」を議題といたします。 質疑に入ります。 御発言はありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御発言もないようでありますので、お諮りいたします。 上程中の議案第三十一号につきましては、この程度で質疑を終わり、さらに詳細に審査を願うため、総務委員会に審査を付託し、審査を願い、本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 次に、日程第五、「議案第三十二号市道の路線の廃止について」外一件一括を議題といたします。 質疑に入ります。 御発言はありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御発言もないようでありますので、お諮りいたします。 上程中の議案第三十二号外一件一括につきましては、この程度で質疑を終わり、さらに詳細に審査を願うため、建設委員会に審査を付託し、審査を願い、本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 次に、日程第六、「平成七年請願第一号核兵器全面禁止廃絶国際条約締結を求める意見書採択に関する請願」を議題といたします。 議案の朗読を省略いたします。 紹介議員の方から御説明がありましたら、お願いいたします。……八番池田君 ◆八番(池田ミチ子君) ただいま上程されました「請願第一号核兵器全面禁止廃絶国際条約締結を求める意見書採択に関する請願」につきまして、紹介議員の一人といたしまして説明をさせていただきます。今回の請願には、御案内のように多くの議員の皆様方の御賛同をいただいております。 人類史上初の原子力爆弾が広島、長崎に投下されてから五十年を迎えて、今なお放射線障害によって多くの被爆者の方々が苦しみ続けております。また、広島、長崎を一瞬にして死の町に変えたように、核兵器は極めて非人道的な大量殺りく兵器であります。一たび核戦争が起これば、人類の滅亡と文明の終焉をもたらすことは明らかであります。この悲劇を体験した被爆者はもとより、被爆国民であります私たちは、一貫して核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現を訴え続けてまいりましたのであります。しかし、残念なことに世界には今なお数多くの核兵器が保有されており、核兵器の脅威は依然として続いております。終戦五十年という節目のこの年に、人類の生存と地球環境を守る上からも、核兵器の使用、そして実験、研究、開発、生産、配備、貯蔵などの一切を禁止する「核兵器全面禁止・廃絶国際条約」を一日も早く締結されますよう、国及び関係機関に意見書を提出いただきますようによろしくお願い申し上げます。 以上です。 ○議長(国府保幸君) お諮りいたします。上程中の請願第一号につきましては、この程度で総務委員会に審査を付託し、審査を願い、本議会会期中に審査結果の報告を願うことに決定いたしまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。 お諮りいたします。以上で、本日の議事日程は全部終了いたしましたので、本日はこれをもって散会し、明七日から十九日に至る十三日間は委員会開会のため本会議を休会し、来る三月二十日午前十時から継続会議を開きたいと思いますが、さよう取り計らいまして、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(国府保幸君) 御異議なしと認めます。 それでは、本日はこれをもって散会し、明七日から十九日に至る十三日間は委員会開会のため本会議を休会し、来る三月二十日午前十時から継続会議を開きます。 それでは、これをもって散会いたします。 右会議の顛末を録し、ここに署名する。  平成七年三月六日    伊勢市議会議長  国府保幸    伊勢市議会議員  二見 澄    伊勢市議会議員  馬瀬昌之...